「スポーツは人格形成に役立つ」と言われるが、本当なのだろうか。名桜大学の大峰光博准教授は「部活に入る大学生の半数が相手への侮辱やブーイングを許容するという研究結果がある。スポーツは社会性を涵養するような上等なものではない」という――。 部活動は強制加入されるものではない 2022年11月、中学校の運動部活動に入部している生徒の割合が、37の道県で過去最低になったとするNHKの調査が発表されました。全国の平均は59.6%であり、最も低かったのは50.7%の奈良県、次いで51%の長野県でした。部活動への強制加入を見直した学校が増えていることが影響していると考えられますが、そもそも学習指導要領で「生徒の自主的、自発的な参加により行われる」と明記されている部活動は、強制加入されるものではありません。 現在、公立中学校において部活動の地域移行が進められており、部活動の意義が問われています。 日本の中
WTA=女子テニス協会は1日、中国の前の副首相に性的関係を迫られたことなどを告白したあと、行方が分からなくなったと伝えられている女子テニス選手を巡り「中国はこの問題に信頼できる対処をしていない」などとして香港を含む中国でのすべての大会を中止すると発表しました。 中国の女子プロテニスの彭帥 選手をめぐっては、共産党最高指導部のメンバーだった張高麗 前副首相から性的関係を迫られたことなどを告白したとされる文書がSNS上に投稿され、その後、行方が分からなくなったと伝えられています。 WTAではこれまで中国政府に対して透明性を確保したうえでの調査を求めてきましたが、WTAのスティーブ・サイモンCEOは1日、公式ホームページで声明を発表し「中国の指導者たちはこの非常に深刻な問題に信頼できる方法で対処していない」などとして「香港含む中国で開催されるすべての大会を直ちに中止する」ことを明らかにしました。
トランスジェンダーのアスリート、テリー・ミラー(左から2番目)とアンドラヤ・ヤーウッド(左端)。 AP Photo/Pat Eaton-Robb ミシシッピ州は、トランスジェンダー・アスリートの女子競技への参加を禁止することを決議した。 同州の上院は34対9で法案を可決した。事前の議論はほとんどなかった。 この法案は、アメリカ全土で議員たちがトランスジェンダーの若者に制限を課そうとしているときに提出された。 AP通信によると、ミシシッピ州は、トランスジェンダーのアスリートが、公立学校や大学で女子スポーツをすることを禁止する法案を可決した。 共和党が多数を占める同州上院は、法案を34対9で可決したが、事前の議論はほとんどなかったという。 この法案はこの後、同じく共和党が多数を占める同州下院で採決されることになる。 法案を提出したアンジェラ・ヒル(Angela Hill)同州上院議員は投票前に
リモート読書会は、川谷茂樹『スポーツ倫理学講義』を取り上げた。 この本についてはすでに2005年に書評を書いている。 kamiyakenkyujo.hatenablog.com 例えば写真は、今年11月28日付の西日本新聞夕刊の記事であるが、柔道の1984年五輪における山下・ラシュワン戦を振り返り、怪我をしていた山下の「右足は狙わないと決めていた」とするラシュワンの言葉を載せ、「その高潔な精神は世界で評価され、国際フェアプレー賞を受賞した」とする。1面のほとんどを使って、相手の弱点を狙わないことを「フェアプレー」として称揚している。 西日本新聞夕刊2020年11月28日付(6面) 川谷は、この山下・ラシュワン戦を冒頭に題材にとり、「相手の弱点を狙わないことはスポーツマンシップに悖るのか」という問いを立てている。 川谷は、勝敗の決着こそがスポーツの内在的目的であり、それがスポーツのエトスだと
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パラリンピックの人気競技車いすバスケットボール。今、世界各国の代表選手などが次々と出場資格を奪われる事態が起きている。発端はことし1月、IPC(国際パラリンピック委員会)が国際車いすバスケットボール連盟に対して出した声明だ。 「障害の基準を満たさない選手が含まれるおそれがある。このままでは東京大会から除外する可能性がある」。 パラリンピックでの競技実施すら危ぶまれる事態の中、選手たちは「障害の基準」を満たすのか改めて審査されている。パラリンピックを目前にして選手たちの間に引かれた、障害のボーダーライン。翻弄される当事者たちの声に迫った。 10代の若者に迫る決断 オスカー・ナイト選手 「他にパラリンピック出場の方法がないのなら、足を切断します。大きな決断ですけど、僕にとって車いすバスケットボールの方がずっと大事なんです。」 17歳の車いすバスケットボール選手のインタビュー映像を目にして、取材
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アルゼンチン代表FWリオネル・メッシ(33)がバルセロナに退団の意思を伝えた。25日、スペイン『アス』や『マルカ』などが伝えている。 UEFAチャンピオンズリーグ(欧州CL)準々決勝でバイエルンに2-8と大敗を喫し、2019-20シーズンを無冠で終えたバルセロナは17日にキケ・セティエン監督の解任を発表。19日に新指揮官としてクラブOBであるロナルド・クーマン氏が就任していた。新指揮官はさっそく改革を断行し、24日には新指揮官がFWルイス・スアレスに戦力外通告を下していた。 メッシは以前からクラブへの不満を訴えており、今回の改革の波で鬱憤が爆発。下部組織から04年にトップチームデビューを果たした生きる伝説は、16年間を過ごしたクラブを去る決断をした。移籍情報サイト『transfermarkt』によると、アルゼンチン『TyC Sports』が退団の情報をいち早く伝えており、メッシはバルセロナ
陸上の長距離で好記録が続出して注目されている米スポーツ用品大手ナイキの「厚底シューズ」が、世界陸連の新規則によって禁止されることになると15日、複数の英メディアが報じた。 デーリー・テレグラフ紙(電子版)は世界陸連の専門家による委員会が検証し、底の厚さに制限を加える規則を設けることになったと報道。現在人気を集めているモデルはトップレベルでは使用が禁じられるとした。 同社の厚底シューズは炭素繊維のプレートが埋め込まれ高い反発力が売り。マラソンの世界記録を持つ男子のエリウド・キプチョゲや日本記録保持者の大迫傑ら多くのトップ選手が履いている。(共同)
ナイキ厚底シューズ 国際陸連が禁止か 複数英紙報じる…記録更新続々、箱根も席巻 2枚 英紙「テレグラフ」、「タイムズ」、「デイリーメール」など英各紙は15日、男女のマラソン世界記録を誕生させるなど陸上長距離界を席巻しているナイキ社の厚底シューズ「ヴェイパーフライ」について、国際陸連によって禁止となる可能性が高いと一斉に報じた。国際陸連は昨秋から調査チームを立ち上げており、「デイリーメール」によると今月末にも調査結果が発表されるという。 ナイキの厚底シューズ「ヴェイパーフライ」シリーズは、「軽さ」と「クッション性」の両立のため、ミッドソールに航空宇宙産業で使う特殊素材に由来するフォーム(ズームX)を採用、「推進力」をつけるため、特殊素材の間に反発力のあるスプーン状のカーボンプレートを挟み込むなどの技術が詰め込まれており、使用した選手は近年の主要国際マラソンの上位を独占してきている。 昨年10
初回、先頭打者が出塁して2番打者。ここで送りバントのサインが出れば、解説者は決まってこう言うだろう。「手堅いですね」。しかし統計からみると、これは正確とはいいがたい。まずは2014~18年の日本のプロ野球(NPB)における「得点期待値」をみてみよう。特定の状況からそのイニングが終わるまでに入った得点の平均を示す。無死一塁の0.804点に対し、1死二塁では0.674点。つまり送りバントを決めて走
by UNAMID 人間の触覚は体の皮膚全体に存在しており、何かが体に触れるとその位置や圧力を感じ取ることができます。フランス・リヨン第1大学の認知神経学者であるLuke Miller氏は、「人間は自身の皮膚だけではなく、手に持った道具に何かが触れてもそれを感じ取ることができる」という点に着目し、人間の脳が手に持った道具をどのように認識しているのかについて研究しました。 Somatosensory Cortex Efficiently Processes Touch Located Beyond the Body - ScienceDirect https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0960982219313831 The Brain Senses Touch beyond the Body - Scientific Amer
トルコで行われたデモでは、ウイグル族を支持する人がエジル選手への感謝を示すプラカードを掲げた=14日、イスタンブール/OZAN KOSE/AFP/AFP via Getty Images (CNN) 中国の国営テレビは15日、予定していた英イングランド・プレミアリーグのアーセナル対マンチェスター・シティー(マンC)の試合の放送を中止した。これに先立ち、アーセナルに所属する元ドイツ代表のミッドフィルダー、メスト・エジル選手はソーシャルメディア上で中国の少数民族ウイグル族を支持するコメントを投稿していた。 イスラム教徒が大半を占めるウイグル族について、米国務省は中国当局が過去2年半で最大200万人を拘束したとの見解を示している。一部からはこれらのウイグル族の収容施設を捕虜収容所と形容する声も上がっていた。 自身もイスラム教徒であるエジル選手は、ツイッターとインスタグラムの両方にコメントを投稿。
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会計検査院は4日、2020年東京五輪・パラリンピックの関連事業に対する国の支出が約1兆600億円に達しているとの集計結果を公表した。政府と大会組織委員会が国の予算額などとして公表している約2880億円以外に、約7720億円がすでに使われている計算になる。 検査院は国会からの要請を受け、政府が公表している大会の「取組状況報告」に記載された340事業にかかった国の費用を調査。各府省などから資料を提出させて集計したところ、2018年度までに計1兆600億円余りが支出されていた。 省庁別では、国土交通省の支出が58事業の約3264億円で最も多く、文部科学省の52事業約2724億円、経済産業省の32事業約2419億円と続いた。検査院は昨年10月に17年度までの国の支出をまとめており、その際の約8011億円から1年度分で約2600億円増えていた。 一方、大会の運営主体となる組織委員会は、大会経費のうち
運動したいと思っている現実 「ボーッと」できる時間なんかない 「叱る」よりしてほしいことがある 「ボーッと生きてんじゃねーよ!」の決めぜりふでおなじみのNHKの人気番組「チコちゃんに叱られる!」のMC「チコちゃん」が10月30日、スポーツ庁の女性スポーツ促進キャンペーンのアンバサダーに就任しました。「スポーツをせずに『ボーッと生きてしまう』女性に向けて〝5歳の女の子〟が鋭く切り込む!」がうたい文句。しかし女性のスポーツ実施率が低迷しているのは、「ボーッと生きて」いるせいなのでしょうか?「チコちゃん」の決めぜりふに感じた違和感から、「ボーッと生きてるわけじゃない」女性の運動不足について考えました。(朝日新聞スポーツ部記者・伊木緑) 取材案内に感じた疑問 30日に行われた任命式。同庁の鈴木大地長官は「チコちゃんは幅広い年代に人気の方。アンバサダー就任で女性スポーツをさらに進めていきたい」と話し
2020年東京五輪の男女マラソンと競歩について、国際オリンピック委員会(IOC)は16日、猛暑対策で、コースを東京から札幌に移すよう、大会組織委員会や東京都などに提案すると発表した。 東京五輪のマラ…
10月7日、米プロバスケットボール(NBA)、ヒューストン・ロケッツのゼネラル・マネジャー(GM・写真)が香港のデモを応援する内容をツイッターに投稿したのに対しNBAが距離を置いたことを巡り、米議員からNBAの対応を強く非難する声が上がっている。提供写真(2019年 ロイター/USA TODAY USPW) [7日 ロイター] - 米プロバスケットボール(NBA)、ヒューストン・ロケッツのゼネラル・マネジャー(GM)が香港のデモを応援する内容をツイッターに投稿したのに対しNBAが距離を置いたことを巡り、米議員からNBAの対応を強く非難する声が上がっている。
未成年の野球選手の投げすぎによる負担が問題になる中、小中学生の硬式野球の団体が医師に依頼して調査した結果、トップクラスの選手の4人に3人に障害が出ていたことがわかりました。専門の医師は「指導方法や試合のルールなどを早急に見直す必要がある」と指摘しています。 古島医師が、連盟に所属するチームのうち東日本のチームの中学生6500人の中から選抜されたトップクラスの選手49人を対象に調べた結果、エコーによる診断で、じん帯が引っ張られ骨の一部が剥がれるなどの障害が出ていた選手が37人と、全体の4人に3人に当たる75.5%にのぼることが分かりました。 また、問診では、これまでにひじの痛みがあったと答えた選手が半数を超える26人(53%)で、肩の痛みがあったと答えた選手も24人(49%)と半数近くにのぼりました。 さらに、現在も投げるときにひじが痛んだり、じん帯部分を押すと痛んだりする症状があり、休養が
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