布マスクに高密度の綿と、化学繊維や絹など静電気を帯びた素材を組み合わせると、空気中のエアロゾル粒子を効果的に除去できるとの研究結果を米シカゴ大などのチームが発表した。新型コロナウイルスの感染拡大により、家庭などでマスクを手作りする動きも広がる中、関心が高まりそうだ。 米化学会発行の学術誌「ACSナノ」(電子版)に論文が掲載された。 研究チームは、直径が10万分の1ミリから1千分の6ミリまでの微小なエアロゾル粒子を実験装置で生成。さまざまな素材の布に吹き付けて、布を通過する前後の粒子の数と大きさを比較し、フィルターとしての性能を調べた。 その結果、最も効果が高かったのは、1インチ(2・54センチ)当たりの糸が600本程度と高密度な綿の布1枚と、化学繊維でできた薄手のシフォン生地2枚を重ねた場合だった。 実験に使ったシフォン生地はポリエステル9割と、スパンデックスと呼ばれるポリウレタン1割の混