司馬遼太郎(敬称略)という作家は、現在でも絶大な人気を誇っています。 坂本龍馬をスターに押し上げた『竜馬がゆく』(→amazon)。 西郷隆盛と大久保利通を描き、大河にもなった『翔ぶが如く』(→amazon)。 そして現在放送中の大河『麒麟がくる』でも注目の斎藤道三と言えば、今なお『国盗り物語』(→amazon)をイメージされる方も少なくないでしょう。 私も彼の作品は愛読していました。 寝る間も惜しんでむさぼるように読みたくなる、圧倒的なおもしろさがありました。 ところが、です。 現在になって彼の著作を読み返してみると、何か違和感をおぼえてしまう。 引っかかってよくよく調べてみると、彼の著作に書かれている「史実」はまったくの創作だったとわかるわけです。 私はあの歴史上の人物の実像ではなく、創作された姿を読んで面白がっていただけなのかと、ガッカリするような、虚しいような。 今回、注目する『司
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