外交をテーマにした月刊誌の外務省による買い取り制度が、事業仕分けで「廃止」とされたことについて、東京大教授らが2日、東京・本郷の同大キャンパスで記者会見し、「日本外交の重要な手段を失いかねない」などとして廃止の撤回を求めた。近く首相官邸を訪ね、買い取り継続を求める声明文を提出する。 声明文を呼びかけたのは、東大の田中明彦副学長、北岡伸一、山内昌之両教授ら23人。記者会見では「日本の情報を発信する公共性の高い雑誌」「学術文化への支出が軽視されている」などと、廃止見直しを求める意見が相次いだ。 同省は、民間出版社が発行する月刊誌「外交フォーラム」(9000部)▽英字誌「ジャパン・エコー」(5万部)などを年間計約2億1600万円で買い上げ、国内外の有識者らに配布している。【中澤雄大】