印刷 普段はユニバーサル・スタジオ・ジャパンのシャトル船発着所として利用されている大阪湾の防災フロート=大阪市此花区防災フロート 国が大規模災害時の海上拠点として建造した浮体式防災基地(防災フロート)が眠っている。東京、伊勢、大阪の三大湾に配備されているが、外洋を移動させるには強度が足りず、東日本大震災では活躍の場はなかった。国土交通省も有効活用に向けた検討が必要としている。 大阪にある国交省所有の防災フロートは、長さ80メートル、幅40メートル。普段は大阪市此花区の岸壁に係留され、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)行きのシャトル船の発着所として利用されている。 建造のきっかけは阪神大震災だった。陸上交通が寸断され、海上からの物資輸送の重要性が認識されたため、旧運輸省が約30億円かけて3基を建造し、2000年から三大湾に配備した。伊勢湾では大阪同様、船着き場として利用されてい