「AI詐欺」が横行する日本のIT業界。AIブームのウソとホントに斬り込む連載の第9回では、証券会社などが相次いでサービスを開始した「ロボットアドバイザー」の“知能レベル”について言及する。実は、ロボアドは喧伝されているような高度な機能を提供するサービスではない。にもかかわらず、「AI」が強調される背景には、証券会社のビジネス上の思惑がある。 昨今「FinTech(フィンテック)」というバズワードの下、日本でも新たな金融系のITサービスが増えている。ブロックチェーンという新たな技術を用いて多くの耳目を集めた仮想通貨、そしてクラウド家計簿やクラウド会計といったアカウントアグリゲーション、モバイル決済などがFinTechの主要サービスとしてもてはやされている。そんなFinTechの中でも人工知能(AI)を活用したと喧伝される「ロボアドバイザー」は、証券会社など多くの事業者によってサービス提供が始