日本学術会議の会員の任命拒否問題 学問研究に関する国の機関で、実績のある研究者を会員として構成されている日本学術会議が新会員として推薦した候補のうち6名について、菅首相が会員に任命しなかった問題が報道されています。 これについては既にメディアやネットで議論されていますが、一体何が問題なのか、私なりに整理してみましょう。 議論の出発点 - 総理も自由自在に任命できるわけではない まず初歩的な話になりますが、そもそも論として 「民主主義国家の機関の人事なのだから、内閣総理大臣がその人員を任命したり任命拒否したりできるのは当然だ。総理は民主的に選ばれたのだから、総理の判断に不満があるなら、次の選挙で勝てばいい」 という類いの単純な議論は通用しないことに注意してください。 民主主義の国で為政者を国民が選んでいるといっても、国民は別に独裁者や万能者を選んでいるわけではなく、あくまで憲法や法律で定めた
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