8/14 13時 日本最大級の国際サイバーセキュリティ・カンファレンスCYDEF8説明会 井手達夫氏、佐々木孝博氏 デジタル影響工作の世界的なフロントランナーは、もちろんロシアである。その担い手は同国の各情報機関だ。しかし、実際にどの機関がどの案件の黒幕かというのは、なかなかわかりづらい。 西側への心理戦に力を入れた冷戦時代 そもそもサイバー空間が出現する以前から、ロシア(ソ連)は対西側の心理戦に力を入れていた。冷戦時代、旧KGBやGRU(軍参謀本部情報総局)は諜報活動と並行して「アクティブ・メジャーズ」と呼ばれる積極工作に力を入れており、工作対象の内部に自分たちに都合のいい方向に組織内方針を誘導する「影響力のエージェント」と呼ばれる人物をアセットとして育成した。篭絡して正規のエージェントとして獲得した人物もいれば、本人がそう自覚しないままに意識をコントロールされる「無意識のエージェント」
