「スポーツマンガ」と聞いて連想される言葉は、かつて「熱血」「必殺技」といったものだった。 そこに「熱血」×「リアリティ」のヒット作が生まれてきたのが1990年代だ。『SLAM DUNK』(井上雄彦)を筆頭に、「熱血」要素は残しながらも、よりリアルにスポーツの世界を描く作品が増えた。 2000年代に入り、スポーツマンガのリアル化はさらに進んでいる。スポーツマンガのリアル化はなぜ進み、それはどんな効果をもたらしたのだろうか。 ここでは、 (1)職業スポーツ (2)少年スポーツ (3)マイナースポーツ という3つの観点から2000年代以降のスポーツマンガで起きている大きな潮流の変遷を考察していこう。 現在のマンガは、よりスポーツを楽しみ、学ぶサブテキストとしても活用できるポテンシャルを秘めている。「スポーツはフィクションよりもリアルで」とあまりマンガを手に取って来なかった方にも、これを機会に読ん
![スポーツマンガはなぜリアル化した?2010年代の潮流を探る3つの視点。(山内康裕(マンガナイト))](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/cd82aed4b6dc55f5a99d0409f974ecb21eda19b2/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fnumber.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2F3%2F2%2F-%2Fimg_323575747b9807044dbdba908528fee9137969.jpg)