東京に駐在する外国メディア特派員らの目に、私たちの社会はどう映っているのだろうか。フランス、英国、バングラデシュ、シンガポールなどの個性豊かな記者たちがつづるコラム「私が思う日本」。第107回は、英誌エコノミストのデイビッド・マックニール元東京特派員が、東京の街から徐々に緑が失われる中、私たち自身が自治体の政策の方向性を問う大切さを訴える。 私たち家族は東京都内で家探しのために約1年2カ月を費やし、気がめいるほど狭く、価格の高い家を次々と見て回った。愛着のある三鷹市に最終的に決めた理由は、比較的緑が多く、大きな公園があったからでもある。この緑あふれる理由は自治体の政策によるものだと後で知った。 ただ、私は最近ある傾向に気づき、落ち着かない気持ちになっている。…