「どうして特許が必要か」という問いに対するもう1つの回答として、「粗利率(売上総利益率)」を考えるという視点について説明したいと思います。 粗利率とは、 (売上高-売上原価)÷売上高 により計算される利益率のことです。 経営指標の中で特に注視する利益というと、銀行時代であれば営業利益か経常利益、VC時代には1株利益のベースになる純利益を第一に考えていました。 しかしながら、知財の仕事に関わるようになってから、 「実は、粗利(&粗利率)が、とても重要な指標なのだ。」 と考えるようになっています。 粗利率というのは、平たく言うと、いくらで作った商品をいくらで売れたかという、 「商品のそのものの力」 をシンプルに示す指標です。わかり易く言えば、「粗利率が高いほど、言い値に近い値段で商品が売れている」ということで、さらに言い換えると、粗利率の高い商品は、 「価格決定力を備えている」 商品であると言