ブックマーク / hokke-ookami.hatenablog.com (46)

  • 少女が被害者であったという観念を『帝国の慰安婦』が批判するのはいいのだが、慰安婦募集広告の検証が見つからないので困っている - 法華狼の日記

    従軍慰安婦問題にかぎらず、少女だけに社会問題を表象させるべきではないという問題提起は、もちろん朴裕河氏よりも昔からあったし、私個人も同意できる。 また、頁数が多い分厚い書籍であることと、どうにも読み進めることが難しい内容なので、見落としている可能性は正直ある。 それを念頭において以下の文章を読んでほしい。 まず、朴裕河氏は既存の学説に言及こそすれど、より有力としてとなえる自説の根拠ははっきりしないものが多い。 たとえば慰安所設営の動機として性病対策に言及しつつ、それは付属的なものであったと主張する*1。 性病防止などが慰安所を作った第一の理由に考えられているが、それはむしろ付属的な理由と考えられる。むしろ、戦闘の合間の駐屯地に軍専用に指定するなどして利用していた既存の売春施設の利用方式から一歩進んで、軍が主体的にその供給に出たものと考えるべきだ。 以降、からゆきさんなどの歴史から「同志的関

    少女が被害者であったという観念を『帝国の慰安婦』が批判するのはいいのだが、慰安婦募集広告の検証が見つからないので困っている - 法華狼の日記
  • 戦艦大和が敵として登場する「PSO2」が「反日ゲーム」と非難され、公式が釈明するまで - 法華狼の日記

    十日ほど前にTogetterでまとめられていた時は、まさか公式が反応するとは思わなかった。 火のないところに放火する『まとめブログ』 PSO2編 - Togetter とはいえ保守速報のように作品を攻撃するまとめブログでも*1、現在のインターネットでは馬鹿にできない影響力をもっている。 一言で切りすててもいいような難癖だが、公式が長文で応答した判断も無理からぬことかもしれない。 「幻創戦艦・大和」についてのご説明|『ファンタシースターオンライン2』プレイヤーズサイト | SEGA 『PSO2』に登場する「幻創戦艦・大和」は、幻から創り出されて自らの意志で動く架空の存在となりますので、史実上の「戦艦大和」を破壊する内容ではありません。戦艦大和体に何かがとりついたものでもありませんし、乗組員も存在しません。 公開されたムービーの最後の方にある通り、ゲーム中においては、「幻創種」ならではの戦艦

    戦艦大和が敵として登場する「PSO2」が「反日ゲーム」と非難され、公式が釈明するまで - 法華狼の日記
  • Wikipediaの「吉見義明」項目は、出典を誤読した記述が多い その2 - 法華狼の日記

    前回は、主に日人慰安婦にまつわる事実誤認をとりあげた。吉見教授が日人を被害者から除外しているかのような虚偽が書かれていたのだ。 Wikipediaの「吉見義明」項目は、出典を誤読した記述が多い - 法華狼の日記 この誤認は現在の版でも残っているが、どれほど良心的な編集者ががんばっても、現在のWikipediaで修正されることは難しいだろう。 しかし桜内文城元議員に対する名誉棄損裁判が地裁で請求棄却され、吉見教授に対する新たな誹謗中傷がなされる可能性が懸念される。 慰安婦問題の研究書をめぐる「名誉毀損訴訟」 元国会議員を訴えた大学教授が敗訴 - 弁護士ドットコム 「論評」によって吉見氏の名誉が毀損されたことは認めつつも、「原告に対する人格攻撃に及ぶものとはいえない」として、違法性はないと判断した。判決文には、次のように記されている。 「被告が原告の著作を読んだこともないのに原告の著作を批

    Wikipediaの「吉見義明」項目は、出典を誤読した記述が多い その2 - 法華狼の日記
  • 従軍慰安婦問題を否定するために認知がゆがみきった元朝日記者の前川惠司氏 - 法華狼の日記

    はじめに、前川惠司氏とは 現在はフリージャーナリストの前川氏は、はじめて吉田清治証言を朝日新聞で報じた記者らしい。1992年から1994年にかけてはソウル特派員だったという。 朝日新聞の前川さんも、頑張ってるなあ! 激励を受けました。僕も負けませんよ!! | 「日韓次世代映画祭」「下川正晴研究室」「大分まちなかTV」ブログ 1990年代初め、新聞社は違ったが、一緒にソウル特派員を務めた。前川さんはサハリン残留朝鮮人の取材に出かけた。この問題で「日の戦後責任」を説く「朝日式論調」の中にあって、彼は事実調査に基づいて「ロシアの責任」「韓国の責任」を強調する、優れた記者だった。 そして現在は従軍慰安婦問題を否認する意見を公言している。2014年の朝日検証の直後に『朝日新聞元ソウル特派員が見た「慰安婦虚報」の真実』*1を小学館から出した。 朝日新聞元ソウル特派員が見た「慰安婦虚報」の真実 | 小

    従軍慰安婦問題を否定するために認知がゆがみきった元朝日記者の前川惠司氏 - 法華狼の日記
    carl_s
    carl_s 2015/12/16
    最後の主張は儒教社会や一族の名誉等々の問題で親族らが亡くなるまで被害を訴えることができなかった人達の存在と合わせて考えると相当に醜悪だな。
  • 韓国政府は朝鮮人慰安婦20万人強制連行説を絶対視しておらず、朴裕河氏の在宅起訴にまつわるNHK報道には疑問がある - 法華狼の日記

    韓国検察庁が「秩序の維持などのためには言論の自由や学問の自由は制限される」として、朴裕河氏を在宅起訴したとNHKが報じていた。 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151119/k10010312371000.html 「帝国の慰安婦」で、執筆したセジョン大学のパク・ユハ教授は、この中で、朝鮮人慰安婦の被害を生んだのは日の植民地支配に原因があると強調しています。そのうえで、女性たちが慰安婦になった経緯はさまざまで、多くの場合、朝鮮人の中間業者が女性を慰安所に連れて行ったとして、「20万人の少女が日軍に強制連行された」という韓国内での一般的な認識は実態と異なると指摘しました。 これに対し、元慰安婦の女性たち9人は、「虚偽の内容を広めて歴史認識をわい曲し、名誉が毀損された」として、去年6月にパク教授を告訴していました。 名誉棄損ではなく秩序維持を理由として検

    韓国政府は朝鮮人慰安婦20万人強制連行説を絶対視しておらず、朴裕河氏の在宅起訴にまつわるNHK報道には疑問がある - 法華狼の日記
  • 細かな数字の話に見えて、植村隆批判の妥当性に深くかかわる40円問題 - 法華狼の日記

    週刊金曜日11月6日号を読んだところ、ひとつの批判点について植村氏が反論していた。 特集:特集 沖縄|週刊金曜日公式サイト 連載 「慰安婦」報道と『産経新聞』2  歪曲 言葉の順番変え印象操作する久保田るり子編集委員 植村 隆 主な反論の対象となっているのは、産経新聞による下記記事。 【朝鮮半島ウオッチ】朝日新聞「慰安婦報道」が触れなかったこと(1/4ページ) - 産経ニュース 朝日が最も検証すべきは、1991年夏の「初めて慰安婦名乗り出る」と報じた植村隆・元記者の大誤報だ。 植村氏が書いた女性、金学順さんは挺身隊とだまされたのではなく、親に身売りされていたのだ。朝日の記事の3日後に韓国メディアなどへの記者会見で金さんは、「14歳で母親に平壌のキーセン検番(学校)に売られ、3年後に義父に日軍の部隊に連れて行かれた。私は40円で売られた」と述べ、韓国紙や日の月刊誌に掲載されている。 この

    細かな数字の話に見えて、植村隆批判の妥当性に深くかかわる40円問題 - 法華狼の日記
  • 記憶遺産を申請した中国に対して「慰安婦女性が強制的に連行されたとの見方は日本では否定論が強い」と時事通信が誤報 - 法華狼の日記

    ユネスコの記憶遺産に中国の南京事件資料が登録された件について、時事通信が下記のように報じていた。 http://www.jiji.com/jc/zc?k=201510/2015101000065&g=soc 南京事件は、日中戦争時の1937年12月に旧日軍が南京を占領した際、多数の中国人を殺害した事件。ユネスコが公表した中国の申請書類によると、当時の日兵が撮影した写真や米国人神父による記録映像、中国人女性の日記などが登録対象とされている。 「犠牲者の規模など」で見解がわかれているとしつつ、南京事件の実在を否定する表現はつかっていない。資料として日兵や米国人の資料も同時に提出されていることも明記している。後述するNHK記事とちがって、問題は少ないといえる。 問題があるのは、従軍慰安婦問題についての説明だ。 中国が同時に提出した「従軍慰安婦」に関する資料は登録リストに記載されていない。中

    記憶遺産を申請した中国に対して「慰安婦女性が強制的に連行されたとの見方は日本では否定論が強い」と時事通信が誤報 - 法華狼の日記
  • 植村隆インタビュー詳報において、産経側の主張が自壊していくまで - 法華狼の日記

    朝日の検証において、植村氏の取材がどこまで明らかにされ、どのように批判への反論がされたか。 産経の要約において、植村氏のインタビューがどれほど矮小化されているか。 産経の詳報において、植村氏がどのように疑問に応じて、結果として産経の不勉強をあばいたか。 産経の検証において、植村氏に産経が求めた誠意と比較するとどうか。 それぞれ順番に見ていこう。 朝日検証 大前提として、2014年8月5日に出された朝日検証の時点で、植村氏はコメントをよせていた。 慰安婦問題を考えるに関するトピックス:朝日新聞デジタル デジタル版の各項目は消えてしまっているが、第三者委の報告発表にあわせて紙面掲載版が公開されている。 http://www.asahi.com/shimbun/3rd/2014080516.pdf http://www.asahi.com/shimbun/3rd/2014080517.pdf

    植村隆インタビュー詳報において、産経側の主張が自壊していくまで - 法華狼の日記
    carl_s
    carl_s 2015/09/10
    下のブコメでも触れられているけどインタビューの全文を載せたこと自体は評価したい。
  • 炭鉱に朝鮮人差別がなかったという産経記事が、方城炭鉱の事務員の証言を使っていて、見えている景色のちがいに頭をかかえた - 法華狼の日記

    今回の世界遺産登録とは異なる炭鉱だが、証言として興味深いものではある。 【炭鉱物語】韓国“被害”強調に「出身地『差別』なかった」元女性炭鉱社員語る(1/3ページ) - 産経WEST 田中さんは「過酷な労働環境だった分、実入りも多かった。朝鮮半島出身者も日人に負けじと働いて稼いでおり、私の知る限り出身地による差別なんてなかった」と証言する。 社宅の間取りは、4畳半と6畳をひとまわり大きくした二間だった。半島出身者も日人も同じ待遇で入居していた。 採掘量の減少につながるため、会社側は「爆発事故には最も神経を尖らせ、安全対策を徹底していた」と話す。 「韓国政府は、日が世界遺産に登録申請したら文句を言う。事故や病気による犠牲者は半島出身者だけではない。方城炭鉱には差別のない活気に満ちあふれた生活もあった。韓国政府はそうした面にも目を向けてほしい」 ひとつの証言として興味深いものではある。後述

    炭鉱に朝鮮人差別がなかったという産経記事が、方城炭鉱の事務員の証言を使っていて、見えている景色のちがいに頭をかかえた - 法華狼の日記
  • 『エスパー魔美』の名言は、批判を忘れておしまいにしようという主張ではない - 法華狼の日記

    表現の自由から批判の自由が話題になる時、よく『エスパー魔美』から引用される頁がある。「くたばれ評論家」で、主人公と父親が会話する場面だ*1。 公表した表現が批判されることを覚悟すべきこと。批判することも反発しかえすことも自由であること。 そうした表現の自由にまつわる主張が、表現者である父親の人格とともに描かれ、この頁だけでも普遍性をもっている。 しかし、この頁だけがひとりあるきしていることは残念だ*2。 物語が知られていないのはしかたないとしても、書かれていない主張が読みとられることまでいいとは思えない。描かれているのは絵画への批判なのに、政府や司法への抗議と同一視する主張すらある。 誰が靖国に英霊を公表したのか - 法華狼の日記 そのように批判を自由にさせることと抗議を放置することを混同してしまえば、とるべき責任まで消されてしまう。 まず、父親は「おしまい!!」といっているが、批判を単純

    『エスパー魔美』の名言は、批判を忘れておしまいにしようという主張ではない - 法華狼の日記
  • 「「慰安婦」問題に関する日本の歴史学会・歴史教育者団体の声明」が出たこと - 法華狼の日記

    米国の日研究者を中心とした「日歴史家を支持する声明」*1に呼応してか、日歴史関係の団体からも声明が出された*2。 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150525/k10010091611000.html 歴史学や歴史教育に携わる研究者で作る学会などのうち、会員数が2000人を超える「歴史学研究会」や「日史研究会」など合わせて16の団体が、25日、国会内で記者会見して発表しました。 声明では、問題の背景には植民地支配や差別など不平等で不公正な構造が存在していたと指摘しています。 そして、「問題に関し、事実から目をそらす無責任な態度を一部の政治家やメディアがとり続けるならば、日が人権を尊重しないことを国際的に発信するのに等しい。今、求められているのは歴史研究や教育を通して問題を記憶にとどめ、過ちを繰り返さない姿勢だ」と指摘しています。 声明を発表

    「「慰安婦」問題に関する日本の歴史学会・歴史教育者団体の声明」が出たこと - 法華狼の日記
  • 「通名」という「在日特権」が在特会によって世間に知られたという主張は、いくつもの意味で歴史をふまえていない - 法華狼の日記

    ニコニコ動画で2014年12月に開設された「在特会チャンネル」だが*1、規約違反で閉鎖されたという。 http://www.asahi.com/articles/ASH5N4SDQH5NUTIL01G.html ドワンゴはニコニコ動画の運営規約で、民族や人種などに関する差別的表現や、他人の名誉や社会的信用を侵害する行為などを禁止しているが、在特会がどの禁止事項に触れたかは明らかにしていない。 このチャンネル閉鎖にからんで、ドワンゴの川上量生会長らしきツイッターアカウント[twitter:@kadongo38]氏が、下記のようなツイートをしていた。 論争によって少しずつトーンが弱くなっているが、問題提起をしたとして在特会への一定の評価を与えつつ、「通名」を根拠として「在日特権」の実在を信じているように読める。 まず、「在日特権を許さない市民の会」通称「在特会」が生まれたのは2007年のこと。

    「通名」という「在日特権」が在特会によって世間に知られたという主張は、いくつもの意味で歴史をふまえていない - 法華狼の日記
  • ベトナム戦争で韓国軍が慰安所に関与していたという報道について、少しばかり - 法華狼の日記

    米公文書で確認されたと、産経新聞が報じていた。残念ながら「歴史戦」という意味不明な文脈に乗せられて、公文書そのものの文脈ははっきりしない。 【歴史戦】「韓国軍が慰安所設置」 ベトナム戦争時 米公文書に記述(1/2ページ) - 産経ニュース 韓国がベトナム戦争時、サイゴン(現ホーチミン)市内に韓国兵のための「トルコ風呂」(Turkish Bath)という名称の慰安所を設置し、そこでベトナム人女性に売春させていたことが29日、米公文書で明らかになった。 当時に「従軍慰安婦」という名称がなかったから、その言葉を使ってはならないと主張する人々がいる*1。そうした人々は「Turkish Bath」や後述の「Welfare Center」を「慰安所」とみなす産経について、どのような態度をとるだろうか。 文書は米軍からベトナム駐留韓国軍最高司令官、蔡命新将軍に宛てたもので、日付は記載されていないものの1

    ベトナム戦争で韓国軍が慰安所に関与していたという報道について、少しばかり - 法華狼の日記
  • 「歴史家」であることすら怪しい19人が米国教科書へ訂正要求をおこない、そこにアジア女性基金理事が連携している問題について - 法華狼の日記

    秦郁彦氏が中心となって米国教科書へ訂正を要求したことについて、レコードチャイナが「日歴史学者19人」の要求として伝えていた。 日歴史学者19人、米出版社に教科書の記述訂正求める=「...|レコードチャイナ ただし読売新聞や時事通信は「日歴史家19人」と伝えていた。一方、以前の日政府の訂正要求に抗議した動きは「米国の歴史学者20人」と表記している。 http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2015031700703 記者会見の詳報はBLOGOSに掲載されたが、目をおおわんばかりの内容だ。 【詳報】「強制連行があったとするマグロウヒル社の記述は誤り」従軍慰安婦問題で、秦郁彦氏、大沼保昭氏が会見 (1/2) このBLOGOS記事で、会見を開いたのは秦氏だけでなく、アジア女性基金の大沼保昭氏もならんでいたことがわかった。 17日、秦郁彦・日大学名誉教

    「歴史家」であることすら怪しい19人が米国教科書へ訂正要求をおこない、そこにアジア女性基金理事が連携している問題について - 法華狼の日記
  • オーストラリアの日本語無料情報誌の従軍慰安婦記事がひどすぎる - 法華狼の日記

    オーストラリアで慰安婦像建立に反対する団体JCNが、情報源にしていた無料情報誌『CHEERS』。その問題について、JCN批判エントリの注記で予告したとおり批判する。 「豪州の慰安婦像はこうやって阻止した」なんて高評価して大丈夫? - 法華狼の日記 『CHEERS』の従軍慰安婦記事そのものにも多くの問題があるが、それは別エントリで指摘することにしよう。 なぜか「http://cheers.com.au/entertainment/」カテゴリで、著名人インタビュー記事に混じって、従軍慰安婦問題について論じた記事がある。読んだ範囲では、どれも「大庭祐介」というライターが書いている。 それらの記事のひとつ、JCNの山岡代表が主張の根拠としたインタビュー記事を読んだところ、正直にいって信用することが難しいものだった。 http://cheers.com.au/entertainment/interv

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  • 『戦後70年 千の証言スペシャル 私の街も戦場だった』 - 法華狼の日記

    東京大空襲の前日に、TBS系列で放映された2時間超の報道番組。米軍機のガンカメラ映像を主軸として、いまだ埋もれていた戦場の記録と記憶を掘りおこしていく。 戦後70年 千の証言スペシャル「私の街も戦場だったII 今伝えたい家族の物語」|TBSテレビ やや散漫ではあったが、予想以上に目新しい情報や視点があった。日という国家が一方的な被害者でないことも注意できていた。その上で最後に明かされた情報には、愕然となった。 番組のコーナーわけは細かいが、大きくわけると3パートだ。 米国立公文書館で保存されたガンカメラ映像の撮影された日時や場所を特定し、視覚化していくパート。 複数の証言や資料をもとに、東京中央線で疎開しようとしていた姉妹を襲った空襲を、ドラマで再現したパート。 米国にわたり、民間人を機銃掃射したパイロットについて探ろうとしたパート。 そしてパートごとの戦争の記憶に番組ナビゲーター佐藤浩

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  • 朝日新聞を検証する第三者委員会を検証する第三者委員会が必要だ - 法華狼の日記

    朝日新聞の従軍慰安婦報道をめぐる第三者委員会による報告書が公開された。 朝日新聞社インフォメーション | 慰安婦報道検証 第三者委員会 全体として朝日新聞にメディアとしての重い責任と自覚を強く求めている。署名記事にすることで後年に検証しやすくするべきという提言などは、従軍慰安婦問題にとどまらず報道の標準になってほしいくらいだ。 しかし公開された報告書の全文を読んでいくと、いくつもの疑問符をつけざるをえない。 http://www.asahi.com/shimbun/3rd/2014122201.pdf 相互に矛盾するような提言もあるし、はっきり事実誤認している部分もある。 特に目立つ問題は、北岡伸一委員の個別意見だ*1。 今回の従軍慰安婦報道問題の発端は、まず、粗雑な事実の把握である。吉田証言が怪しいということは、よく読めば分かることである。従軍慰安婦と挺身隊との混同も、両者が概念として違

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  • 「マイケル・ヨン」が予想通りに「テキサス親父」の後を追っている - 法華狼の日記

    ジャーナリストやブロガーとして一応は活躍していたらしいが、従軍慰安婦問題において使い古された主張をつづけて、「テキサス親父」の後継になりそうなマイケル・ヨン氏。 「テキサス親父」が持ちだす米軍尋問報告と同じように、2007年の米政府報告を持ちだして、あたかも慰安所制度に問題がないと米国が判断したかのように主張している。 もちろん、そうした主張が誤っていることは、すでに何人かから批判されている。 マイケル・ヨン氏をありがたがっている人たちのための時系列整理 - 誰かの妄想・はてなブログ版 それまでに知られていた資料で十分に日軍慰安婦を非難に値する人権侵害であると示せており、その結果として対日非難決議121号が可決したわけです。 IWGの最終報告書では慰安婦問題に関して既に知られていた資料以上のものが出てこなかっただけで、既に知られていた史料だけで強制性は明確に示せています。 さて、そんなマ

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  • 吉田清治証言に言及した過去エントリの誤りについて訂正と反省 - 法華狼の日記

    ふと思い立ったので、過去のエントリを読み返し、反省として記録し、訂正情報としてエントリをあげておく。自己批判の対象とするのは、ブログでエントリとして最も早く吉田証言にふれた、2007年5月のものだ。 狭義の嘘、広義の嘘 - 法華狼の日記 朝日新聞が一面で報道した吉田清治の手記が、時期や位置に編集が加えられ、歴史資料としては使えないものであることは明らかになっている。 もちろん吉田証言は朝日新聞が捏造したのではない。手記を出版したのは全く別の会社であり、朝日新聞はそれを見つけて報じたにすぎず、批判されるとしても史料批判の甘さについてくらいだろう。一面に報じたといっても、ほんの数回にすぎず、内容的にも吉田手記の存在や内容を伝えただけであり、誤報と呼ぶことすら微妙である*1。 *1:吉田手記が存在すること、および強制連行したと手記に書かれてあることまで否定する者はいないだろう。 これは今年8月に

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  • 河野談話についてノリミツ・オオニシ記者がデマを流したという池田信夫ブログのデマ - 法華狼の日記

    オオニシ記者はニューヨークタイムズで、東京支局長やサンフランシスコ支局長をつとめている。そして歴史学にもとづいて日戦争犯罪をとりあげた記事を書くたびに「また大西か」とインターネットで評されている。 どうやらオオニシ記者が書いているからデマで、デマだからオオニシ記者が書いているのだという循環論法の対象にされているらしい。 そんなオオニシ記者が先日に別件*1で注目を集めた結果として、池田信夫ブログの下記エントリが注目されている。 池田信夫 blog : ノリミツ・オオニシ記者はNYTの吉田清治*2 エントリが書かれたのは2014年09月20日。言及されている記事は、河野談話の根拠を否定する首相答弁をオオニシ記者が批判したものだ。 世界に大きな影響を与えたのは、「安倍首相の発言は元慰安婦の傷口を広げる」という2007年3月8日の1面トップの記事だ。 この「安倍首相の発言」とは、3月5日に参議

    河野談話についてノリミツ・オオニシ記者がデマを流したという池田信夫ブログのデマ - 法華狼の日記