以前、HONZでも書評を書かせて頂いた(『宇沢弘文 傑作論文全ファイル』)、経済学者の故宇沢弘文氏の旧宅「宇沢国際学館」に夜ごと集まって、経済や医療や国際関係などの話をする不思議な会合がある。 本書の著者の合田真氏とはその席で隣り合わせて、日本植物燃料という会社を経営しているというから、今関わっているリゾート施設のバイオマス発電の話でもしようかなと思ったら、京都大学で冒険部にいたけど中退したとか、アフリカでバイオ燃料をやっているとか、終いにはモザンビークで新しい銀行システムを作っているとか、初めはかなり怪しげな話だなと思って聞いていた。 そもそも、アフリカで「電子マネー経済圏」を作るのに、「20億人」と言っている所からして何かおかしいと思った。と言うのも、アフリカの現在の人口は12億人しかいないからだ。 ところが、合田氏の話す内容が100%フィンテック絡みの話で、それが金融出身の私には、結