トキソプラズマの生活環は有性生殖期と無性生殖期からなる。有性生殖はネコ科の動物の腸内でのみ起きるが、無性生殖はネコ科を含む幅広い哺乳類や鳥類で行われる。したがってネコ科動物が終宿主、その他の動物は中間宿主である。 主な感染経路は経口感染であり、腸管壁から宿主体内へ侵入し、血流に乗って全身の組織に広がる。 宿主の細胞に侵入すると寄生体胞 (parasitophorous vacuole) を作ってその内部で内生二分裂 (endodyogeny) を行い増殖する。これは、母虫体の細胞内に2つの娘虫体が生じ、それが母虫体を破壊するという特殊な分裂様式である。原虫の増殖にともない寄生体胞は肥大化していき、宿主細胞が耐えきれなくなると破裂して、ふたたび原虫が周囲の細胞に侵入することを繰り返す。この時期の原虫のことを急増虫体(タキゾイト) (tachyzoite) と呼ぶ。急増虫体は通常は宿主の免疫系
