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★★★☆☆ (評者)池田信夫 新潮選書強い者は生き残れない環境から考える新しい進化論 著者:吉村 仁 販売元:新潮社 発売日:2009-11-25 クチコミを見る 進化論というと、一般にはドーキンスの『利己的な遺伝子』ぐらいまでしか知られていないだろうが、最近の進化論はゲーム理論などを使って複雑になり、経済学でも進化論を取り入れている。たとえば母親が自分を犠牲にして子供を守るような利他的な行動は、ドーキンスの紹介した血縁選択理論では遺伝子プールを最大化する利己的な行動とされるが、それでは説明できない現象も多い。 最近では、個体レベルだけではなく、個体群のレベルで淘汰が起こるという集団レベル選択という理論が有力になっている。集団と集団の競争では、エゴイストによる内部抗争の多い個体群は敗れ、利他的な個体の多い個体群が生き残るので、利他的な行動は集団を守ることによって遺伝子プールを守っているので
にげだめ(6):アスカはいかにしてリストラされたのか --------------------------------------- にげだめ(1):網走監獄でヱヴァを想う にげだめ(2):あしたのジョーと3C分析 にげだめ(3):宮崎駿の労働神話 にげだめ(4): 労働少女と父=宮崎監督 にげだめ(5):エヴァ対ヱヴァと、おとん にげだめ(6):アスカはいかにしてリストラされたのか --------------------------------------- 前回の続き。 21世紀のヱヴァンゲリヲンの物語が、20世紀末のエヴァンゲリオンよりも、はるかに「シンプル」な問題に成り下がったのは、 ・パパが「小さな存在」になった ・レイが「健気」な存在になった ・アスカという存在が丸ごと「リストラ」された この三つに依存する。 伝統社会の少女=綾波レイの物語 「少年が父を追
「戦場の摩擦」、「戦場の霧」という考えかたがあって、このへんはもしかしたら、ほかの学問とか、業界なんかでは過小評価されていたり、場合によっては「ないこと」にされているような気がする。 摩擦 これは要するに「通信の遅延」みたいな意味だと理解している。 たとえば1000人の大部隊がいて、一斉に「前進」なんて号令をかけたところで、部隊は前に進まない。 声を聞いたところで、最前列の部隊はすぐに動けるけれど、後ろのほうは、前の人が動き出さなければ動けない。部隊はだから、号令とともに、必ず前後に広がって、将軍が思ったようには動かない。みんなを戦車やトラックに乗せたところで、「前に人がいると進めない」という原則は一緒だから、状況はそんなに変わらない。 作戦の規模が大きくなればなるほどに、「戦場の摩擦」は大きくなって、事態を予測することはますます難しくなる。 霧 物事がどれだけはっきりと見通せたところで、
ネットから実世界への、「越境」の難しさについて。 (中略) ネットから実世界に越境するところで、その人はもう一度評価を受ける。 匿名を顕名に変える段階で、「取り付け騒ぎ」みたいなものがおきる人がいるんだと思う。 ああ、これキツイなあ、と思う。マジで深刻に賛同。 「普通の社会人」と、「趣味のweb」を両方手がけてしまっていると、このギャップは深刻に実感する。 * どうも、webには「学校」みたいな期間限定領域の雰囲気がある。そこでは、情報が「軽い」。軽いから早い。早いけど軽い。 この「軽い情報」の世界を、「普通の重たい世界」ってものに連結しようなどと考え始めると、とたんに情報に「重さ」が付いて、身動きが取れなくなることも多い。二つのギアの重さのギャップが大きくて、まともにはギアがかみ合わない。無理につなごうとすると、あっさりとエンストを起こす。 この重さは、現実の「摩擦係数」から来る重
2009年12月07日00:21 カテゴリ経済 デノミのすすめ 北朝鮮が突然、デノミをやって大混乱になっているようだ。このニュースを見てふと、日本でもやってみたらどうなるだろうと思った。不況になるとデノミの話が出てくるのは昔からで、福田首相や中曽根首相も提唱したが、私の提案は磯崎さんの提案の変形版だ。 マイナス金利というのはケインズも推奨した由緒ある政策だが、いかんせん「現金に課税する」というのは政治的な抵抗が非常に大きい。そこでデノミを理由にして貨幣を電子マネーだけにし、現金を廃止してはどうだろうか。たとえば2011年1月1日から新1円=旧100円とし、新円はICカードの電子マネーのみとして紙幣も硬貨も廃止するのだ。 通貨が電子化されれば、マイナス金利をつけるのは容易である。デフレによって自然利子率がマイナスになったら、数%の「手数料」を日銀が電子マネーから取れば金利はマイナスになり、資
大学生の100に1人程度が「ひきこもり」状態になっていることが神戸女学院大の水田一郎教授(精神医学)らの研究グループによる初の全国調査の推計で明らかになった。全国で、大学生約2万6千人がひきこもっている計算になる。ひきこもりは大学に入って初めて生じる割合が約8割で、高校から大学への環境の激変が大きく関与していることも判明。研究グループは、大学の教職員や相談機関が連携して支援制度を整える必要があると提言している。 ひきこもりは外部との接触を断つため、本人を調査できず、これまで全体像は不明だった。水田教授らは昨年末、ゼミや研究室で直接学生に接触する教職員ら4千人以上から、アンケートなどを行った。 調査結果によると、ひきこもり状態にある学生は全体の0・92%、数に直すと2万5728人という推計になった。教職員が学生の状態をまったく把握していないケースもあるため、さらに増える可能性もある。 男女別
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