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ブックマーク / tanakahidetomi.hatenablog.com (23)

  • 所得税から消費税への問題点(消費税シフト、直間比率見直し、所得税のフラット化などと経済格差の悪化)

    所得税のフラット化とそれと連動した消費税増税シフトは、どこがまずいのだろうか? この方針は財務省がずっと譲らないもの。消費税増税というと、景気への悪影響ばかりに注目されるが、この財務省方針自体は、景気への悪影響だけが論点ではない。以下では一般的に、「所得税から消費税へのシフト」の問題性を、八田達夫先生の『ミクロ経済学Ⅱ』(東洋経済新報社)を利用して解説したい。経済格差を縮小させる政策のひとつに累進的所得税(所得があがるにつれて平均税率をあげる)がある。 だが、87年以降、この累進度が劇的に低下。例:最高税率が88%が現在は50%(最新のデータはこれでいいのかあとで確認する)。八田さんは日の経済格差拡大にはこの累進度低下が主因と批判する。ちなみにこの累進度低下の背景には、「所得税から消費税シフト」が存在する。八田先生の整理では、消費税シフト論者のあげる正当化理由は次。1)次世代のため(=高

    所得税から消費税への問題点(消費税シフト、直間比率見直し、所得税のフラット化などと経済格差の悪化)
    castle
    castle 2014/08/09
    「この方針(所得税のフラット化とそれと連動した消費税増税シフト)は財務省がずっと譲らないもの」「87年以降、この累進度が劇的に低下。例:最高税率が88%が現在は50%」「消費税シフトはその事態(格差)を拡大」
  • 倉山満『間違いだらけの憲法改正論議』

    現行憲法の改正論(その具体例の自民党、産経それぞれの案)や、一字たりとも改正をみとめない護憲派、それぞれに対して、書は挑発的な議論を展開している。 そもそも憲法をなぜ改正したいのか、または一字一句変えずに護りたいのか、それらの理由がきわめて不明確であることを書は明らかにすることに成功していると思う。 そもそも憲法を改正しなくても、いやする前にしなくてはいけないことは山とある。言い換えれば憲法を変えれば何か物事がうまくいくと考える思考はきわめてインチキ臭いものだ、というのが書の強力なメッセージである。これは護憲的かもしれないが、そうではないのは書を読めばよくわかる。いまの一字一句も変えない護憲派の主張は、自己矛盾か、あるいはただの硬直性(誤植の訂正さえも許容しない立場)でしかない、とも喝破している。 僕もいまの憲法を改正することの経済的なメリットがちっともわからず、ただ単に「改正する

    倉山満『間違いだらけの憲法改正論議』
    castle
    castle 2013/10/21
    「財政均衡主義を憲法にいれようとする勢力(財務省増税派)のもたらす国家的な悲劇の予測は正しい。このような財政均衡主義は議会や国民から経済政策の決定を官僚要するに財務省に全て委託する証明書のようなもの」
  • 書評:Yasuma Takata “Power Theory of Economics”St. Martin's Press:経済学史学会『年報』1997年掲載

    書は、日の近代経済学歴史の中でも独自の位置を占めると思われる高田保馬博士(1883ー1971)の業績から、いくつかの著作を選び出し英訳したものである。高田保馬(以下敬称略)は、戦前の日の近代経済学及び社会学の2つの分野においてその形成に先駆的な役割を果たしたことで知られている。生前公にされた著作は、膨大かつ広範なもので、分野を問わずにあげれば、約100冊、論文数は約500にも及んでいる。また単に欧米の業績を紹介・批判しただけではなく、自ら「勢力説」を唱え、これを中核として従来の経済学や社会学を乗り越えることを、高田は企図していた。英訳は、森嶋通夫氏を代表編集人として刊行されているClassics in the History and Development of Economicsシリ−ズの一冊であり、また森嶋氏自身による解説が巻頭におかれている。書の第一部は、『勢力論』(1

    書評:Yasuma Takata “Power Theory of Economics”St. Martin's Press:経済学史学会『年報』1997年掲載
    castle
    castle 2013/10/21
    「他人を社会関係の上で支配したいという欲望を充足する能力の事を、高田は「社会的勢力」或いは「勢力」として重視。なぜならこの「勢力」を追及する欲望を中心にして、分業や階級制度~多様な社会行動が形成され」
  • 河上肇とコミンテルンとリフレ批判

    Twiiterでつぶやいたことを再構成。 いわゆる(上念司さんが芸風で使う)ネタとしてのコミンテルンではなくて、歴史的・思想的問題のコミンテルン・テーゼの影響は、現実にいまの私たちの経済の見方にもまだその影響を残している。コミンテルン32年テーゼは、同年、日共産党に入党したばかりの河上肇が筆名でいち早く訳し「赤旗」で公表された。 コミンテルンはこの32年テーゼの前にも日共産党に対してテーゼを連発して「指導」していた。河上肇は1920年代後半から明瞭なマルクス主義、共産党のシンパになり、やがて正式に32年に入党。32年当時(32年テーゼの前だが)、河上肇はリフレ派と苛烈な論争を展開した。 以下は『昭和恐慌の研究』の若田部昌澄さんの第2章論説での解説による。河上の32年におけるリフレ派批判(石橋湛山を直接の論争相手)は、なによりも「資主義の矛盾」を問題。この「矛盾」とは資主義にとって

    河上肇とコミンテルンとリフレ批判
    castle
    castle 2013/10/03
    「歴史的・思想的問題のコミンテルンテーゼの影響は、現実に今の私達の経済の見方にもその影響を残し」「リフレ政策は1)全く効かない、もしくは2)ハイパーインフレ~これがコミンテルンの影響された河上の理屈」
  • 増税をすすめて日本経済を破綻の危機に陥れる代表的人物:財務事務次官 木下康司

    経済が悪化するのは「自然現象」ではない。多くは財務省の経済政策のミスが引き金だ。そして日銀が時には共犯に時には主犯となり、不況をしっかりサポートしてきたのがつい最近までの状況だ。 今回もまだ、デフレが十分に脱出していないのにもかかわらず、消費税増税を企てている。その中心人物が財務事務次官の木下康司氏だ。 多くの国民は事務次官の名前も顔も知らないだろう。しかし彼は安倍首相さえも抗しにくい実権をもっている。その目的は財務省の権益の継続、そして自身の名誉と天下りの報酬だ。後者は今後、かならず阻止すべきだ。 ここでは多少、刺激的ではあるが、経済政策の成功も失敗も自然現象ではなく、個人の意思決定に依ることが大きいという意味でこの木下氏の写真を掲載する。読者は以上のことをぜひ頭にいれてほしい。 なお財務省についてのそのメカニズム、歴史などについての参考文献も付した。ぜひ今後、この人物の動静を批判的

    増税をすすめて日本経済を破綻の危機に陥れる代表的人物:財務事務次官 木下康司
    castle
    castle 2013/10/02
    「今回もまだ、デフレが十分に脱出していないのにもかかわらず、消費税増税を企てている。その中心人物が財務事務次官の木下康司氏だ~その目的は財務省の権益の継続、そして自身の名誉と天下りの報酬だ」
  • 加藤寛の経済学メモ

    twitterにつぶやいたことを(一部修正して)記録したもの。加藤寛に興味を抱いたのは、高橋洋一さんのこの追悼文http://shuchi.php.co.jp/article/1368による。 例えば、竹中平蔵氏や高橋洋一さんに影響をかなり与えた加藤寛を、「新自由主義」と批判する人がわりといて、当に無知ってすごいなと思った。加藤寛氏のキャリア形成をみてみたら、「新自由主義」(=市場原理主義)とは異なるものだということは明白だろう。加藤寛自体も『入門公共選択』で、フリードマンの新自由主義と自らの公共選択論的立場を対比させて説明している。以下ではその点もふれてある。 加藤寛のキャリアは、最初、ソ連経済研究から始まった。ソ連経済はその初期において重工業を中心とする投資重視の経済。かなりの高度成長を実現していた。しかしそれに対して、加藤は、師の気賀健三とともに、ソ連経済の限界が、減価償却をほとん

    加藤寛の経済学メモ
    castle
    castle 2013/09/12
    「つまり政府が適切な介入を行う制度設計が市場の効率性を高める認識。この福祉国家論(最適な政府介入と競争の組合せ)とソ連論(政府部門の失敗故の経済停滞)の理論・実証認識が結んで~公共選択理論への関心に」
  • なぜかように“薄っぺらい”リフレ主張者を輩出したきたのか?

    「現実をネタにはするけど問題を解決するのにはまったく関心がない」といいながらテレビや雑誌に出る経済学者(若手、一流) 「言い方が気にくわないのでリフレをやめました」 部署が変わったのでリフレをやめました(官僚系) 支持する政党がリフレに批判的になったのでリフレ支持やめます 支持していない政党や政治家がリフレ政策を採用したので、リフレ支持をやめます 「防衛支出を増やす」というのでリフレ政策に慎重です(憲法改正、原発容認などとかいうし) 「僕はリフレ派ですが、期待で実質金利って下がらないと思います」 「ブレイク・イーブン・インフレ率が下落したすぐに追加緩和だ」 「日は三日続けて株価が下落してますが、同じ時期に米国は二日続けて上昇、日の金融政策に問題があります」 「ブロックされたのでリフレ支持やめます」 ……あなたがたたは、最初からリフレなんか(その目的も効果も)微塵も理解してないんだよ。敬

    なぜかように“薄っぺらい”リフレ主張者を輩出したきたのか?
    castle
    castle 2013/07/09
    「あなたがたたは、最初からリフレなんか(その目的も効果も)微塵も理解してない~暗黒卿が「(リフレを)支持する確信犯は1割、反対する確信犯も1割、残り8割は日和見」という名言を吐いたがまさにその通り」
  • 高橋洋一「脱脱官僚+小沢排除=消費税増税」 2010-06-08 - Economics Lovers Live

    『夕刊フジ』の連載「民主党政権下の日」も99回。明日はいよいよ100回。僕のブログも支援企画でもしようかな。笑 今日は、菅新政権発足に合わせた記事でしたね。 鳩山・小沢政権は消費税増税を避けてたが脱小沢でそれがなくなり、さらに民主党の売り文句の「脱官僚」をいわず、これは僕の補いですが、今日の菅首相の会見のように官僚に政策まかせるような発言は、かの最悪の首相ともいえる竹下登氏の「つかさつかさ」を思い出さます。これは高橋さんによると「脱脱官僚」=財務省依存。 「菅首相が財務官僚に大きく依存し、増税しても景気は良くなるというナイーブな考えをもっているので、今月中にでてくる予定の中期財政フレームで、その方向性がかなりはっきりでるだろう。なお、増税しても景気がよくなるとの考えは、政府が国民より賢いというありえない前提に依存するので、かなり危うい議論だ」 その通りでしょう。ところで財務省的には増税が

    高橋洋一「脱脱官僚+小沢排除=消費税増税」 2010-06-08 - Economics Lovers Live
    castle
    castle 2010/06/09
    「(財務省は)増税が目的ですから、その目的のおまけに「景気回復」がついてくるだけ」「(増税する事で)予算の余裕ができることで、むしろ財政が弛緩して、天下り先など非効率な政府部門への垂れ流しが増える」
  • 「日銀OB「天下り」の実態」高橋洋一

    日の『夕刊フジ』の連載から。この連載ももうすぐ100回! すごい知的営為だ。 先日、このブログでもお伝えした日銀の天下り問題について高橋さんが書いています。 宮崎岳志議員の先の国会での質問で、短資会社や地銀の経営者に多くの日銀OBが天下りしている実態が明らかになりました。また高橋さんは日銀OBのエコノミストやアナリストは日銀からの情報収集を期待されている。日銀はインフレ目標などのはっきり外部からわかる金融政策のアンカーをもっていないので、次の手がよみにくい。「このため、日の金融機関は日銀との人的関係をより求めがちになっている」。 また高橋さんは、日銀が優位をもっているシステム構築について、システムと関連の深いシンクタンクに日銀幹部OBが天下りしていることも指摘しています。これは僕のTwitterのつぶやきをみればどのシンクタンクかあたりをつけることができるでしょう。 さらに金融研究所や

    「日銀OB「天下り」の実態」高橋洋一
    castle
    castle 2010/06/04
    「宮崎岳志議員の先の国会での質問で、短資会社や地銀の経営者に多くの日銀OBが天下りしている実態が明らかになりました。また高橋さんは日銀OBのエコノミストやアナリストは日銀からの情報収集を期待されている」
  • 池田信夫・池尾和人(池池コンビ)の発言チェックリスト -

    備忘録として作成続行。求む情報。正直いってふたりの発言は稀にしか読まないので。 ●最近のIMF論文について、インフレ目標4%は誤読(池田の発言、池尾の発言) 反論 http://mathdays.blog67.fc2.com/blog-entry-1016.html 証拠1 http://d.hatena.ne.jp/koiti_yano/20100215/p1 証拠2 http://d.hatena.ne.jp/Yasuyuki-Iida/20100215#p2 ●クルーグマンは98年論文全面否定した(池田の発言) 反論 http://mathdays.blog67.fc2.com/blog-entry-1012.html 証拠1 http://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20090410#p3 証拠2 http://d.hatena.ne.jp/Yasu

    池田信夫・池尾和人(池池コンビ)の発言チェックリスト -
  • 2010-03-10 - Economics Lovers Live ハマコーのTwitter論と雑談

    『週刊現代』を編集の方から頂戴したのでパラパラみてたら、表紙にあったハマコーの「小沢くんはさびしい」とかいう特集は、これはまるごとただのハマコーのTwitter論になっていて結構面白い。ただ中味がある発言はハマコーは別にしてなく、いままでもただ読んでて面白いだけで、そのうち飽きてしまったが いまやTwitterにみんな参入している時代だが、正直、このブログのコメント欄でも稲葉振一郎が唸っているように「ムダムダムダ」とジョジョも真っ青な評価が半分は正しいのかもしれない。特にあるときなど数十回2時間ぐらいの間に、同じ人の質問に答えたことがある。質問への答えで終わるのではなく、ネットではしばしば見かけるパターンだが、その答えを無視してどんどん問いを重ねるタイプのやりとりだったので正直疲れたw。その後、その人のtwitterをみたら「専門家だから逃げ方を知っている」と一言ww どんだけ人に質問を答

    2010-03-10 - Economics Lovers Live ハマコーのTwitter論と雑談
    castle
    castle 2010/03/10
    「問いに答えて、まだその人から問いがきたり納得できない旨のレスがきたら無視するか、話をそらすのがベター。その質問の主は実は答えを自分で持ってて、それを問いの形で相手に納得させようとしているだけだから」
  • 2010-03-10 - Economics Lovers Live 高橋洋一『日本経済「ひとり負け!」』

    経済、ひとり負け、まさにその通りだろう。書の前半は日経済ひとり負けの根源である、需給ギャップの存在=35兆円規模の存在とそれによるデフレ不況の克服が大前提であることが明記されている。そのためには財政政策と金融政策を組み合わせて行うべき事が解かれていて、相変わらず明解である。このブログでも何度も話題にしているが、日銀行のガバナンス、これが一種の構造問題、あるいは公務員制度改革の一貫として考えるべきだ、という高橋さんの指摘はいいと思う。デフレバイアスのかかった日銀行の政策スタンスを正すには、日銀行法改正が避けて通れない。 ここらへんの話題はこのブログの読者にとってはおなじみなので、その最新の整理として読まれるといいと思う。さらに書は基的に語り下ろしの性格なので、読みやすく高橋さんのリアルな肉声に近い感じだ。特に読んでて面白かったのは、デフレが格差問題の質である、というところ

    2010-03-10 - Economics Lovers Live 高橋洋一『日本経済「ひとり負け!」』
    castle
    castle 2010/03/10
    「デフレが格差問題の本質」「高橋さんは、自分の価値判断を全面にだして所得再分配を語る。税率の変更などは、「好みの問題」(=平等をどう考えるか)と指摘している」「産業政策の実績のなさと原理的なおかしさ」
  • 鳩山政権と予算のソフト化・ハード化:高橋洋一・竹内薫『鳩山由紀夫の政治を科学する』 2009-12-16 - Economics Lovers Live

    あの『バカヤロー経済学』が、夕陽のガンマンのように帰ってきたよ。高橋洋一・竹内薫「鳩山由紀夫の政治を科学するー帰ってきたバカヤロー経済学』。高橋さんから頂きましたありがとうございます。やはり時論の中で、高橋さんが日にいるといないとでは大違いでしょうw。これは最近読んだ時論の中では、岩田先生の『金融』(全銀協)論文と並んで最も刺激的な著作です。竹内さんという得がたい対話相手を得て、高橋節が冴え渡っていますね。 書は鳩山首相を理系宰相として持ち上げながら、この政権の目的関数、制約条件、最適解、小沢陰関数定理を描くことで、いまの日政治状況を鋭く描くことに成功しています。網羅的なのですが総論ー各論のバランスがいいので、たとえば人文系の人が好んでいる宮台真司の『日の難点』と比較して読むだけで、そこのあなたは凡百の思想系・社会学系知識人よりはるかに高い知見を得ることができるでしょう。 鳩山政

    鳩山政権と予算のソフト化・ハード化:高橋洋一・竹内薫『鳩山由紀夫の政治を科学する』 2009-12-16 - Economics Lovers Live
    castle
    castle 2009/12/16
    「鳩山政権の目的関数は支持層の幸福の最大化(生活がよくなること)。この最大化が鳩山首相の幸福の最大化=政権の維持」「支持母体=日教組、自治労、パチンコ業界(国民新党は郵便局長、社民党が市民運動団体)」
  • 長谷川幸洋『日本国の正体』 - Economics Lovers Live

    前も少し書いたかもしれないけど、まだ全部読んでなかったので、以下に簡単なメモ書き。民主党政権になって書の内容の前提になっていた光景も変わった感じ。例えば事務次官等会議はもうないし。 日の政策を動かしているのは官僚である。官僚の行動のインセンティヴは「天下り」などの金銭的なものに大きく依存している。新聞はこの官僚依存構造の補完勢力(極端には主人とポチ=飼い犬)の一面がある。官僚の「ご説明」=刷りこみ工作は盛んである……これが書の主張の概要であろう。 「実は、財務省はこうした学者や民間エコノミストたちがどんな意見を言っているのか、日常的にチェックしている。それを案件別に分けて整理し、幹部たちに配布している。略 財務省はテレビで発言するような有識者、コメンテーターと呼ばれるような人たちも重視して、丹念に「ご説明」に歩いている。テレビの影響力はとても強い。新聞の社説を読まなくても、テレビのワ

    長谷川幸洋『日本国の正体』 - Economics Lovers Live
    castle
    castle 2009/10/21
    「財務省はテレビで発言するような有識者たちも重視して、丹念に「ご説明」に歩いている。テレビの影響力はとても強い。新聞の社説を読まなくても、テレビのワイドショーやニュースショ―を見ている人たちは多い」
  • 民主党「リフレ研究会」の記事 - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ

    さてケネーの続きでも書いたり、今日から始まる講義の再チェック……と思ってブログを開けたら、山形さんのHPが更新されてたのでそれを読んで驚いた。 http://cruel.org/other/rumors2009_2.html#item2009092801 たとえば今日、あのダジャレしか能のない AERA を立ち読みしていたところ、なんでもあの民主党の中に金融畑の連中がたくさんいて、そいつらが「リフレ研究会」なるものを作って、そこが日銀のクビを締め上げて 2% のインフレを目指させるという政策をうちだして、それを菅直人に説明して云々と書いてあったように読めてしまったんだが、あのバカであほで経済のイロハもわかっておらず、為替介入しないと宣言すること自体が為替に対する政治的な影響であることも知らず、モラトリアムとかバカなことを言い出し、予算執行を平気で止め、できもしないくせに二酸化炭素四割減なん

    民主党「リフレ研究会」の記事 - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ
    castle
    castle 2009/09/30
    「米欄:なぜ九〇年を基準に選んでいるのかというと、ベルリンの壁が崩壊して東西ドイツ合併があったから、ですよ。その後東ドイツの古代旧弊設備はどのみち壊すしかなく、その分で排出は大幅に減った」
  • 石橋湛山の全集未収録原稿「インフレ対策と経済安定」(その1)

    最近、プランゲ文庫の調査をする過程で、石橋湛山の全集未収録講演録を発見しましたので、連休を契機にして、 何回か分割して掲載したいと思います。 インフレ対策と経済安定(昭和21年9月10日発行「特集雑誌 自由国民 通貨不安はどうある」掲載) 石橋湛山 (1) 今度の戦争で我が日が非常な損害を受けましたことは言ふまでもありませんが、その中に於いても殊に多くの国民が前提に対して悲観する一つの大きな損害は、領土を縮小したことでせう。日の領土は、今や北海道州、四国、九州を州なるものとして、その周囲の若干の島嶼が領土として残されるに止まり、台湾、朝鮮、樺太などは、すべて今後我が領土でなくなる訳です。そこで日清戦争後の日の人口は4,5千万でしたが、その程度の人口ならば、此の狭くなった領土でも養へるかも知れぬが、今日七千万、八千万に達する日国民を、斯様な狭い領土で養ふことは非常に困難だ、斯う云

    石橋湛山の全集未収録原稿「インフレ対策と経済安定」(その1)
    castle
    castle 2009/05/07
    「経済の源、生産の源は結局人間の労力である、これは経済学の鼻祖といはれるアダム・スミスの富国論以来の経済学の鉄則です」「人口過剰の現象と云ふのは、要するにうまく全国民が働くシステムができない場合」
  • 石橋湛山の全集未収録原稿「インフレ対策と経済安定」(その2)

    (承前) (2) 斯様な建前で国民のすべてが今後の経済活動を営むならば、さつき申した通りこの戦争によって領土が縮小したと云ふことは、決して大なる損害と考ふるに足らない。のみならず、今まで領土が広かったといふことに於いて、必ずしも我国は経済的の利益のみを受けて居つたのではありません。 例えば台湾で砂糖をつくる、これは経済的にはジャワから輸入した方が、はるかに安い砂糖が消費出来たのです。けれども戦争の場合に糧その他の必要物資を外国から輸入することは危険であり、なるべく国内の自給自足体制を整へると云ふことが、今までの建前だったから、ジャワに比較しては非常に条件の悪い台湾に於いて、特に砂糖の栽培をやった。従ってジャワ糖に高い関税を掛けて日内地の国民は高価な台湾の砂糖を嘗めて来たわけです。朝鮮の米についても同様であって平和経済の建前から申せば、国民は非常な不利を忍んで居つた。ところが今後は絶対平

    石橋湛山の全集未収録原稿「インフレ対策と経済安定」(その2)
    castle
    castle 2009/05/07
    「戦争の場合に食糧その他の必要物資を外国から輸入する事は危険であり、なるべく国内の自給自足体制を整へる、が、今までの建前」「従ってジャワ糖に高い関税を掛け日本内地の国民は高価な台湾の砂糖を嘗めて来た」
  • 石橋湛山の全集未収録原稿「インフレ対策と経済安定」(終わり)

    承前 (3)があるが、それは当時の戦時的な統制経済からの離脱=市場の自由化と、基幹産業への公的な投資の奨励といった、戦後経済のテイクオフのための必要条件が書かれている。それは今日的にも興味深いのだが、時間の都合(連休最終日)なので、ここでは最後の(4)を紹介するにとどめる。なお、今回の論説が公表された、占領時代の経済学については現在、仲間たち(W、N、Tの三兄弟)とともに猛烈な勢いで調査・研究をすすめている。その成果が整い次第ここでもお知らせできればと思う。日経済学の再開始期における「アメリカの影」とでもいうべきものを意識しての研究となっている。 (4) なほ、インフレの問題が非常にやかましくなって来たのですが、私はかねて申す如く日の終戦以来のインフレというものは、成程インフレには違ひないけれども、普通に謂ふ意味のインフレとは性質が甚だ異なって居る。これを実際の数字に付て見ますと、昨

    石橋湛山の全集未収録原稿「インフレ対策と経済安定」(終わり)
    castle
    castle 2009/05/07
    「政府が財政上の必要から通貨の発行を致したのではなく、国民が銀行から預金を引き出した、或は終戦後経営困難に陥った諸会社が経理を続ける為に銀行から金を借りた。つまり民間の必要から起こった紙幣の膨張です」
  • ハロルド・ウィンター『人でなしの経済理論 トレードオフの経済学』(山形浩生訳) - Economics Lovers

    ご恵贈いただきました。どうもありがとうございます。 書は経済学の基的な観点である、人間行動のありかた(費用と便益のトレードオフ……つまり損と得の比較)に注目することで、経済学を理解していない人たちでも容易に、経済学の基礎的な観点とそれを応用した実に幅広い話題の理解につながることを示していて爽快なです。以前、僕のブログでもふれたことがありました(id:hicksianさんから教えてもらったのです)。それが山形さんのわかりやすい訳文となって日の幅広い人が読めることになったのはラッキーなことでしょう。 書は単に理論的な話で終わるものではなく、実践的な観点から現代社会のさまざまな論争に、この費用と便益のトレードオフをもとに切り込んでいきます。人命の価値の計測、臓器の交換をめぐる論争、著作や医薬品の権利をめぐる論争、喫煙をめぐる論争(書はこの喫煙をめぐる論争にかなりの紙数を割いています)

    ハロルド・ウィンター『人でなしの経済理論 トレードオフの経済学』(山形浩生訳) - Economics Lovers
    castle
    castle 2009/03/29
    「経済学に好意的な人も、それを胡散臭く思う人も、ともに経済学的思考への防衛ないし参照として役立つ」「論理的に人でなしになりたい人も、そうではなく論理的な人でなしに対抗したい人もこの本を読むべき」
  • スーザン・ブラックモア『「意識」を語る」(山形浩生・守岡桜訳) - Economics Lovers Live

    別件で屋によったらたまたま見つけた。ダニエル・デネットが登場していることが購入した大きな理由。ただし山形さんの長文の解説を先に読んでしまうと、書を通読する根気はまず失せる 笑。 つまり書の最大の売りは、デネットでもなく、ましてや他の門外漢からはわけわからんこといっている(「ゾンビ直感」とか 笑)対談でもなく、まさに山形さんの解説。 山形さんの書の解説は、他の訳書中の解説(『ウンコな議論』、『自由は進化する』、『誘惑される意思』の最低3つ)を併読することで、より論点が明らかになるんじゃないかな。そうそう他には『服従の心理』をなぜ訳したのかとか。 例えば、かっての新聞記事で論点となった自己責任論(ここ参照:http://cruel.org/asahi/be08.html)ともかかわっているように思えるし、そのときの山形さんの立場がより深く掘り下げられているようにも思える。ほかにもいろい

    スーザン・ブラックモア『「意識」を語る」(山形浩生・守岡桜訳) - Economics Lovers Live
    castle
    castle 2009/02/26
    「山形さんの解説は、他の訳書中の解説(『ウンコな議論』『自由は進化する』『誘惑される意思』の最低3つ)を併読することで、より論点が明らかになるんじゃないかな。他には『服従の心理』をなぜ訳したのかとか」