>世間からどんな批判・非難・中傷を浴びようとも、被告人の利益になる、つまり裁判官に対しては説得力を持ち得る主張をすることは、刑事弁護人の職責であると考えています。 私も、荒唐無稽な無罪主張を何度かしたことがあります。 接見の際に被告人と何度も話し合い、被告人の主張は認められる可能性はゼロであること、かえって事実上被告人に不利な量刑事情とされる可能性があること、等を説明しても、被告人が首を縦に振らなければ、弁護人は被告人に従わざるをえません。 被告人が無罪主張をしているのに、弁護人が有罪の意見を述べたら、100%懲戒です。 無理な主張の組み立てというのは、本当に難儀します。 傍聴人からは、「あの弁護人は馬鹿だ。」と思われても仕方ありません(検察官はその被告人を取調べたりしてるので、「大変ですねぇ。」という表情です。)。 それでも、弁論の際には、無罪主張を前提としつつも、量刑上被告人に有利とな