ダイオキシン類などで汚染された食用油による食中毒「カネミ油症」の事件発生から今年で50年。油は広く西日本一帯に流通したとされるが、被害の実態は不明な点も多い。首都圏に住む患者や支援者らが17日、東京で集会を開き、問題が今も未解決であることを訴える。近年になって「自分は油症かもしれない」と気づいた女性も声を上げる。 都内の女性(60)は2012年、カネミ油症を取り上げた新聞記事を偶然手に取り、がくぜんとした。自分の長年にわたる多くの症状がすべて、油症の特徴にあてはまった。「私はカネミ油症だったの?」 油症は1968年3月ごろから西日本の各地で多く現れてきた。症状は一様でなく、黒い吹き出物、爪の変色、手足のしびれ、全身の倦怠(けんたい)感、内臓疾患など「病気のデパート」と呼ばれるほど多岐にわたる。 被害が広く報じられた68年10月から約1年で、保健所に被害を届けたのは1万4千人を超え、近畿、中
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