性犯罪者の苦難は出所後も続く。フロリダ州では、登録性犯罪者は児童が集まりうる場所の近くには住めず、学校や公園、バス停から1000フィート(約300m)以内には居住できない。そのせいで、クルマに積み込んだもので食いつなぐか、バイパスの高架下に人目を避けるかして、臆病な野生動物のように暮らすことを強いられるのだ。 フロリダ南部の湿地帯の、広大なサトウキビ畑に囲まれたこの村は、かりそめにも街と呼べるものからたっぷり4マイル(約6.4km)は離れている。だからこそ、ここにたどり着けた性犯罪者は幸運を噛みしめることになるのだ。1960年代にUSシュガー社が移民労働者向けに築いたこの居住地では、200人ほどの住民のうち100人以上が登録性犯罪者(訳注:彼らの家族や友人も少なからずいる)で、数十人のジャマイカ人労働者とともに暮らしている。村長格のパット・パワーズもやはり性犯罪者で、2009年にこの村と出
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