北村紗衣(きたむら・さえ)/1983年、北海道士別市生まれ。専門はシェイクスピア、フェミニスト批評。東京大学大学院修士課程修了後、キングズ・カレッジ・ロンドンで博士号取得。現在、武蔵大学准教授(撮影/写真部・片山菜緒子) 批評家・北村紗衣さんによる『お砂糖とスパイスと爆発的な何か 不真面目な批評家によるフェミニスト批評入門』は、フェミニストの視点で数々の作品を読み解くことで、楽しみ方の幅を広げてくれる一冊だ。著者の北村さんに、同著に込めた思いを聞いた。 * * * この原稿を書いている最中、本書の著者・北村紗衣さんが「さえぼー」さんとして「マツコの知らない世界」に出演した。番組内でもウィキペディアに関する旺盛な活動が紹介されていたが、北村さんの観劇や読書量も膨大だ。 <一年に百本くらい映画を映画館で見て、かつ百本くらい舞台も劇場で見ます。その全部について簡単な批評を書いて自分のブログに