兄者イチローへ まずはお礼を。あなたが、僕の偉大なる友だちでいてくれたことに。そして今日まで、僕のお気に入りの選手でいてくれたことに。 野球をやると決める前、僕はあなたを見て、ひそかに思った日のことを覚えています。「マジかよ。おれみたいなやせっぽちのイチロー兄者が! イチローにできるならおれにだってできるんじゃないか」。あなたは、僕の野球への気持ちを募らせてくれた人。地元のエイボン・パークで、僕は子ども心にあなたを崇拝していました。僕たちは、生まれる前に世に出た古いテレビゲームに登場する選手に、「イチロー」にちなんだ名前をつけたりもしていました。 初めてお会いしたのは、あれは2004年のヒューストン、オールスターゲームでしたね。午後3時ごろ、僕が父親とフィールドを歩いていたら、あなたはすでにストレッチをしてゲームに備えていました。オールスターゲームでだよ!? そんな選手、ありえない! 当時