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ブックマーク / www.riken.jp (60)

  • スペルミジンはT細胞の脂肪酸酸化を直接活性化し老化による抗腫瘍免疫の低下を回復させる | 理化学研究所

    スペルミジンはT細胞の脂肪酸酸化を直接活性化し老化による抗腫瘍免疫の低下を回復させる -スペルミジンによる脂肪酸酸化活性化機構の解明- 老化によりT細胞免疫が低下することは、高齢者にてCOVID19ワクチンが効きにくいこと、がんの発症率が上がること等により知られています。スペルミジン(spermidine: SPD)は生体内ポリアミンであり細胞の生存、増殖、ミトコンドリアの機能維持に必須です。そのため、細胞内には豊富に含まれていますが、加齢とともにその生体内濃度は低下します。 京都大学医学研究科附属がん免疫総合研究センター庶佑センター長、Fagarasan Sidonia同教授(理化学研究所生命医科学研究センター粘膜免疫研究チームチームリーダー兼任)、茶健司同特定准教授、Al-Habsi Muna同研究員(National Genetic Center, Ministry of Hea

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    cknbstr 2022/10/28
  • 統合失調症の新しい治療薬候補の発見 | 理化学研究所

    理化学研究所(理研)脳神経科学研究センター分子精神遺伝研究チームの大西哲生副チームリーダー、シャビーシュ・バラン研究員、吉川武男チームリーダーらの共同研究グループ※は、天然代謝産物ベタイン(トリメチルグリシン)[1]が統合失調症[2]の新しい治療薬候補になり得ることを発見しました。 研究成果は、新しい観点からの統合失調症の理解や治療法開発およびプレシジョンメディシン[3]に向けた取り組みに貢献すると期待できます。 現在、統合失調症の治療薬のほとんどは、神経伝達物質[4]の受容体に作用するものです。しかし、薬効が不十分であったり、副作用に悩まされる患者が多くいることから、従来とは作用機序の異なる治療薬の開発が喫緊の課題となっています。 今回、共同研究グループは、ベタイン合成酵素遺伝子[5]をノックアウトしたマウスを作製したところ、抑うつ傾向および統合失調症患者の死後脳で見られる遺伝子発現に

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    cknbstr 2019/06/28
  • アルツハイマー病の悪性化に関わるタンパク質の発見 | 理化学研究所

    理化学研究所(理研)脳神経科学研究センター神経老化制御研究チームの橋翔子基礎科学特別研究員、斉藤貴志副チームリーダー、西道隆臣チームリーダーらの研究チームは、「CAPON」というタンパク質がアルツハイマー病の悪性化に関わることを発見しました。 研究成果により、今後、新たなCAPONの機能を阻害するような薬剤(手法)[1]が開発されれば、アルツハイマー病の進行を抑制できると期待できます。 アルツハイマー病の病理形成機構としては、アミロイドβペプチド(Aβ)[2]の沈着(アミロイド病理)が引き金となって、タウタンパク質[3]が凝集する神経原線維変化[3](タウ病理)の形成、神経細胞死に至るという「アミロイドカスケード仮説」が支持されています。しかし、アミロイド病理からタウ病理、神経細胞死への遷移機構は不明でした。 今回、研究チームはインタラクト―ム解析[4]により、CAPONがタウタンパク

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    cknbstr 2019/06/04
  • T細胞の抗ウイルス応答が抗腫瘍免疫を誘導 | 理化学研究所

    理化学研究所(理研)生命医科学研究センター免疫シグナル研究チームの今西貴之研究員、斉藤隆チームリーダーらの国際共同研究グループ※は、T細胞[1]の病原体センサーが抗ウイルス応答を誘導し、抗腫瘍免疫に重要な役割を果たすことを明らかにしました。 研究成果は、感染症やがんの新たな治療法の開発に貢献すると期待できます。 ウイルスや細菌が私たちの体の細胞の中(細胞質)に侵入すると、病原体センサーの「STING」が感知し、Ⅰ型インターフェロン[2]の産生を介して抗ウイルス応答を誘導し、病原体を排除することが知られています。この抗ウイルス応答は、主に樹状細胞[3]やマクロファージ[4]などの自然免疫[5]を担当する細胞が行い、その後の抗原特異的な獲得免疫[5]を誘導すると考えられています。さらに、STINGの活性化は感染免疫応答だけでなく、抗腫瘍免疫にも重要な役割を果たすことが報告されています。 今回

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    cknbstr 2019/01/30
  • 機械学習と次世代シークエンス技術の活用により日本人集団の白血球の血液型を解明 | 理化学研究所

    大阪大学 大学院医学系研究科の平田潤 大学院生、岡田随象 教授(遺伝統計学)らの研究グループは、次世代シークエンス技術機械学習を用いて、日人集団における白血球の血液型が11パターンで構成されており、その個人差が、病気や量的形質を含む50以上の表現型に関わっていることを明らかにしました。 ヒトの血液に含まれる白血球には血液型が存在し、ヒトゲノム上のHLA遺伝子の配列の個人差で決定されます。白血球の血液型は移植医療や個別化医療に際して重要ですが、HLA遺伝子構造が複雑で解読に専門技術が必要なことや高額な実験費用により、HLA遺伝子配列の詳細な個人差の解明は遅れていました。 岡田教授らの研究グループは、最先端のゲノム配列解読技術である次世代シークエンス技術を駆使して、日人集団1,120名を対象に33のHLA遺伝子におけるゲノム配列を決定することに成功しました。得られたHLA遺伝子ゲノム配列

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    cknbstr 2019/01/29
  • がんを攻撃する魚雷型ナノカプセル | 理化学研究所

    理化学研究所(理研)開拓研究部伊藤ナノ医工学研究室の上田一樹研究員、伊藤嘉浩主任研究員らの研究グループ※は、両親媒性ポリペプチド[1]でナノサイズの筒状構造体を作製し、その中に抗がん剤を入れ、筒の両端を半球でキャップした「魚雷型ナノカプセル」を開発しました。 研究成果は、がん治療をはじめとするさまざまな薬剤体内輸送用カプセルや細胞内への核酸輸送用カプセルとしての応用が期待できます。 アスペクト比[2]を持ったロッド状材料は、高い血中滞留性や細胞内輸送性、細胞内でのエンドソーム[3]脱出性を示すことなどが報告されており、ロッド状のカプセル開発が期待されていました。しかし、ナノサイズでロッド状の中空構造体を作ることは困難であり、これまで達成されていませんでした。 今回、研究グループは、両親媒性ポリペプチドで形成される筒状構造体の存在下で、球状構造体を作る両親媒性ポリペプチドを自己集合化させ

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    cknbstr 2019/01/08
  • 温度応答性ナノカプセル | 理化学研究所

    理化学研究所(理研)創発物性科学研究センター創発生体工学材料研究チームの上田一樹研究員、伊藤嘉浩チームリーダー、埼玉大学工学部の廣瀬卓司教授らの共同研究チームは、両親媒性ポリペプチド[1]とリン脂質を共集合させることで、温度に応じて内包分子を放出できるナノカプセルの開発に成功しました。 研究成果は、がん治療をはじめとするさまざまな薬剤体内輸送用カプセルや有機反応・生物反応の効率を高めるナノリアクター[2]への応用が期待できます。 リポソーム[3]はリン脂質二重膜の人工カプセルであり、これまでさまざまな膜機能が解明されてきましたが、構造的に不安定であるという問題がありました。 今回、共同研究チームは、疎水部にαヘリックス構造[4]を持つ両親媒性ポリペプチドとリン脂質を共集合させ、直径75ナノメートル(nm、1nmは10億分の1メートル)の球状ナノカプセルを作製しました。この共集合ナノカプセ

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    cknbstr 2018/12/10
  • 肥満によるインスリン抵抗性の新しい分子機構を解明 | 理化学研究所

    理化学研究所(理研)開拓研究部佐甲細胞情報研究室の平林義雄客員主幹研究員、脳神経科学研究センター神経細胞動態研究チームの金然正研究員、細胞機能探索技術研究チームのグレイメル・ペーター専任研究員らの研究グループ※は、パルミチン酸[1]存在下において、Gタンパク質共役受容体(GPCR)[2]の一つの「GPRC5B[3]」と細胞膜構成脂質であるスフィンゴミエリン[4]の合成酵素「SMS2」の相互作用が、「インスリン抵抗性[5]」を誘導することを明らかにしました。 研究結果は、今後、肥満による2型糖尿病[6]などの新たな予防・治療法の開発に貢献すると期待できます。 肥満などが原因でインスリン抵抗性が引き起こされることは知られていましたが、その仕組みは複雑でよく分かっていませんでした。今回、GPRC5B遺伝子の欠損細胞を用いて、高脂質に含まれるパルミチン酸が及ぼす細胞脂質代謝の変動を調べたとこ

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    cknbstr 2018/11/05
  • 「期待感」は痛みを和らげる | 理化学研究所

    理化学研究所(理研)生命機能科学研究センター生体機能動態イメージング研究ユニットのジェン・イン リサーチアソシエイト、崔翼龍ユニットリーダーと健康・病態科学研究チームの渡辺恭良チームリーダーらの国際共同研究グループ※は、ラットで「プラセボ効果[1]」を再現し、偽薬(プラセボ)による鎮痛効果に前頭前皮質[2]のミューオピオイド受容体[3]が関与していることを明らかにしました。 研究成果により、今後、心理活動だけで内在性の脳機能を活性化するプラセボ効果の作用機序を、動物実験で詳細に解析できる可能性があります。 患者に治療行為を行う際、実際には薬理作用のないプラセボを投与しても何らかの治療効果が得られる現象をプラセボ効果といいます。「プラセボに対する期待感」だけで治療効果が得られるプラセボ効果の作用機序には、高次元の心理活動による内在性の脳機能の活性化が関わっていると予想されます。しかし、その

    「期待感」は痛みを和らげる | 理化学研究所
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    cknbstr 2018/11/05
  • クライオ電顕像からのタンパク質構造モデリングを高速化 | 理化学研究所

    要旨 理化学研究所(理研)開拓研究部杉田理論分子科学研究室の杉田有治主任研究員、森貴治研究員らの研究チーム※は、タンパク質の立体構造をクライオ電子顕微鏡[1]像から計算機シミュレーションを用いて精密化するための「高速並列計算アルゴリズム」を開発しました。 研究成果は、従来難しかった巨大生体分子の立体構造解析の短時間化を可能にし、今後、リボソームやRNAポリメラーゼなどのさまざまなタンパク質・核酸複合体の精密な構造決定に貢献すると期待できます。 今回、研究チームは、クライオ電子顕微鏡を用いて得られるタンパク質の近原子分解能の立体像から、原子解像度の分子構造を分子動力学シミュレーション[2]に基づいて精密化する「フレキシブル・フィッティング法[3]」に対して、効率の良い並列計算アルゴリズムを考案しました。手法の適用範囲は広く、ヘモグロビンのような小さなタンパク質から、リボソームのような巨

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    cknbstr 2018/10/19
  • 細胞内1分子自動観察システム「AiSIS」 | 理化学研究所

    細胞内1分子自動観察システム「AiSIS」 -顕微鏡操作、細胞認識、1分子観察を人工知能で完全に自動化- 理化学研究所(理研)生命機能科学研究センター細胞シグナル動態研究チームの安井真人研究員、廣島通夫上級研究員、上田昌宏チームリーダー(大阪大学大学院生命機能研究科教授)、開拓研究部佐甲細胞情報研究室の佐甲靖志主任研究員らの研究チーム※は、人工知能AI)を組み込み、「細胞内1分子イメージング[1]」を完全自動化した革新的な顕微鏡システム「AiSIS」を開発しました。 細胞の分子動態の計測・解析効率の飛躍的な向上をもたらすシステムは、生命科学のさまざまな分野での研究を加速させるほか、1分子動態の変化を指標とした新たな薬剤スクリーニング[2]などへの応用が期待できます。 1分子イメージングは、分子を蛍光によって光らせることで可視化し、細胞で働く個々の分子動態を直接観察する手法です。この手

    細胞内1分子自動観察システム「AiSIS」 | 理化学研究所
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    cknbstr 2018/09/26
  • 新たなT細胞分化制御機構を発見 | 理化学研究所

    理化学研究所(理研)生命医科学研究センター免疫転写制御研究チームの香城諭上級研究員、谷内一郎チームリーダーらの研究チーム※は、T細胞の分化および機能発揮に重要な「Cd4遺伝子」の発現に関する新たな制御機構を発見しました。 研究成果は、まだ不明な点が多いT細胞分化について、それを制御する分子機構の一端を明らかにするものです。近年進行しているiPS細胞(人工多能性幹細胞)[1]などを用いた人為的なT細胞の作製による疾患治療の試みに貢献すると期待できます。 今回、研究チームは、成熟した「ヘルパーT細胞[2]」において機能する新たな遺伝子制御領域(Cd4成熟エンハンサー[3])を同定しました。このCd4成熟エンハンサーを欠損させたマウスでは、ヘルパーT細胞におけるCd4遺伝子の発現が不安定となり、T細胞の分化異常が認められました。さらに、この成熟エンハンサーの機能が、ヘルパーT細胞では「オン」、

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    cknbstr 2018/09/05
  • AIによる有機分子の設計とその実験的検証に成功 | 理化学研究所

    理化学研究所(理研)革新知能統合研究センター分子情報科学チームの隅田真人特別研究員、津田宏治チームリーダー、物質・材料研究機構国際ナノアーキテクトニクス研究拠点の石原伸輔主任研究員、田村亮主任研究員らの共同研究グループは、人工知能AI)を用いて、所望の特性を持ちかつ合成可能な有機分子の設計に成功しました。 研究成果は、今後、有機エレクトロニクスなどにおける機能性分子の設計に貢献すると期待できます。 これまで、AIによる有機分子の自動設計が行われてきましたが、多くの場合、設計された分子の構造が、自然界に存在する分子や過去に合成された分子とは大きく乖離していました。そのため、それらの分子が安定に存在できるのか、また実際に合成できるのか、所望の特性を示すのかなどについてはよく分かっていませんでした。 今回、共同研究グループは、光の吸収波長をターゲットに、「深層学習[1]によるAI技術」と「量

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    cknbstr 2018/08/24
  • タンパク質の結晶化を実験的に診断 | 理化学研究所

    理化学研究所(理研)放射光科学研究センター理研RSC-リガク連携センターの国島直樹客員研究員らの共同研究グループ※は、タンパク質を生化学的手法で分析することにより、結晶化を妨げている部位を実験的に特定する新技術を開発しました。 研究成果は、タンパク質の結晶を合理的に設計することを可能とし、創薬応用を含む構造生物学[1]の発展に貢献すると期待できます。 構造生物学研究のためには、タンパク質を結晶化して構造解析する手法が一般的ですが、タンパク質の結晶化は容易ではありません。タンパク質の分子表面に存在するリジン[2]というアミノ酸残基は結晶化を妨げることが知られています。分子表面リジン残基を実験的に検出する方法があれば、それを他のアミノ酸に置換することで、タンパク質結晶を得る確率を高めることができます。 今回、共同研究グループは、分子表面リジン残基を市販の試薬で化学修飾[3]し、一般的な質量分

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    cknbstr 2018/07/30
  • 疾患モデルマウス作製の効率化に成功 | 理化学研究所

    理化学研究所(理研)脳神経科学研究センター神経老化制御研究チームの西道隆臣チームリーダー、笹栗弘貴研究員、永田健一研究員らの共同研究チーム※は、近年開発されたゲノム編集技術を改変した「塩基編集技術」を用いると、従来法に比べてマウスに遺伝子変異を高効率に導入でき、しかも同時に複数の変異マウス系統を作製できることを発見しました。 研究成果は、疾患モデル動物作製に新しい選択肢を提供するだけでなく、疾患の発症メカニズムの解明や、未知の病的変異のスクリーニングなど、生命科学のさまざまな研究分野への貢献が期待できます。 今回、共同研究チームは塩基編集技術を利用して、家族性アルツハイマー病[1]に関連する遺伝子変異をマウスに導入することに成功しました。塩基編集技術は、従来のノックイン技法[2]によるモデルマウスの作製に比べて大幅に変異の導入効率が高く、また複数の異なる変異を持つマウス系統を同時に作製で

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    cknbstr 2018/07/30
  • IgAは腸内細菌間の相互作用を誘導する | 理化学研究所

    理化学研究所(理研)生命医科学研究センター粘膜免疫研究チームの鈴木敬一朗上級研究員、シドニア・ファガラサンチームリーダーらの国際共同研究グループ※は、免疫グロブリンA(IgA)[1]が腸内細菌叢[2]を制御するための新たなメカニズムを明らかにしました。 研究成果は、今後、炎症性腸疾患[3]に対する新たな予防法・治療法の開発に貢献すると期待できます。 IgAは腸管内に分泌され、病原菌の排除や毒素の中和に関わる重要な抗体です。しかし、どのようなメカニズムで腸内常在菌を制御するのかは分かっていませんでした。今回、国際共同研究グループは、卵白オボアルブミン(OVA)を認識する単クローンIgA(7-6IgA)[4]が、ヒトの主要な腸内細菌であるBacteroides thetaiotaomicron(B.theta)と糖鎖[5]を介して結合することを見いだしました。また、7-6IgAは大腸粘液の中

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    cknbstr 2018/07/25
  • がんを糖鎖のパターンで識別 | 理化学研究所

    理化学研究所(理研)開拓研究部田中生体機能合成化学研究室の田中克典主任研究員、浦野清香テクニカルスタッフⅡ、レギーナ・シブガトウリナ国際プログラム・アソシエイト、小椋章弘特別研究員(研究当時)らの国際共同研究グループ※は、2種類の糖鎖[1]を含む不均一な糖鎖クラスター[1]を用いることで、さまざまながん細胞を見分けることに成功し、このような「糖鎖のパターン」を使って生体内のがん細胞の「顔」を高度に識別できることを実証しました。 研究成果は、これまで汎用されてきた抗体に代わる新しいドラッグデリバリーシステム[2]として、がんの診断や創薬研究に活用されると期待できます。 田中主任研究員らは2016年、独自に開発した「理研クリック反応[3]」を用いて、2種類の糖鎖を含む不均一な糖鎖クラスターを効率的に合成することに成功しました。今回、国際共同研究グループは、この方法で合成したさまざまな糖鎖ク

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    cknbstr 2018/07/04
  • マウス内で金属触媒によるカップリング反応 | 理化学研究所

    理化学研究所(理研)開拓研究部 田中生体機能合成化学研究室の田中克典主任研究員、リン・イシュアン国際プログラム・アソシエイト、ケンワード・ヴォン基礎科学特別研究員らの共同研究チーム※は、金触媒を用いることで、マウスの特定臓器上で炭素-炭素結合形成反応を経て2分子のカップリング[1]が起こることを発見しました。 研究成果により、哺乳動物の体内で実施できる有機合成反応の範囲が格段に広がりました。近い将来、疾患部位における薬理活性分子の「現地合成」が可能になることで、副作用のない薬の実現が期待できます。 共同研究チームは2017年、マウスの特定の臓器上において3価の金触媒(Au3+)による、プロパルギルオキシ基[2]を持つエステル(プロパルギルエステル[2])と臓器表面上のアミノ基とのアミド化反応(求核置換反応)[3]を起こすことに成功しました。しかし、反応機構の詳細は分かっていませんでした

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    cknbstr 2018/06/28
  • 植物工場栽培のサニーレタスは旨み成分を多く含み、苦み成分が少ない | 理化学研究所

    植物工場栽培のサニーレタスは旨み成分を多く含み、苦み成分が少ない -栽培環境による味の特徴を明らかに- 国立大学法人筑波大学 生命環境系 草野都教授、株式会社キーストーンテクノロジー 岡﨑 聖一代表取締役社長、国立研究開発法人理化学研究所らの研究グループは、RGB(赤色、緑色、青色)LED独立制御型植物工場で栽培したサニーレタスが、まったく同じ組成の液体肥料を用いて土壌栽培したものと比較したときに、見た目の違いだけでなく味や機能性などに関連する代謝物群の生産に影響することを、統合メタボローム解析により世界で初めて明らかにしました。 屋内栽培型の植物工場における野菜は、一般的に土を使わず液体肥料を用いて栽培されています。研究では、市場でよく出回っている2品種のサニーレタスに対して、同じ液体肥料と光強度を用い、実際に市場に出荷する野菜を栽培・出荷している植物工場および土壌で栽培し、それぞれ得

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    cknbstr 2018/06/27
  • 炎症性腸疾患発症に関わる複雑な遺伝子発現制御機構 | 理化学研究所

    理化学研究所(理研)生命医科学研究センター基盤技術開発研究チームの桃沢幸秀チームリーダー、久保充明副センター長(研究当時)、リエージュ大学GIGAセンターのミシェル・ジョージズディレクター、動物ゲノミクス研究室のジュリア・ドミトリーバ博士らをはじめ、7カ国22大学・研究所からなる国際共同研究グループ※は、ゲノム解析と遺伝子発現量の変化を組み合わせた新たな解析手法を開発し、「炎症性腸疾患[1]」の発症には非常に複雑な遺伝子発現制御機構が存在することを明らかにしました。研究成果は今後、炎症性腸疾患の発症機構や新たな診断法・治療法の開発につながると期待できます。 炎症性腸疾患は大腸や小腸などに慢性の炎症や潰瘍を起こす難病の一つで、日においても患者数は年々増加しており、新薬開発が望まれています。これまでゲノムワイド関連解析(GWAS)[2]によって、200以上の疾患発症に関わる因子である遺伝子

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    cknbstr 2018/06/21