要旨 中国では、中国共産党によって今まで多くの情報が統制され、国の影響力を拡大するために様々なメディアコンテンツに対する工作がなされてきた。しかし、近年は影響工作の勢いが行き過ぎてしまい、かえって党に対する信頼を損なわせている。この現状を変えるために、共産党は独立したメディア機関を自身の情報ネットワークに取り込み、党にとって不利益となる情報の一部を認めつつ、巧妙な情報操作によって損なわれた信頼を取り戻す動きを活発化させている。著者は、この動きが日本に及ぼす影響と危険性を示し、日本政府は速やかに対抗措置を取らなければならないと主張する。具体的な措置として、影響工作の客観的な分析と人々が触れる情報の裏にある権威主義国家の狙いを見抜くためのプラットフォームを提供する必要性を指摘している。 ―影響工作の改良が中国の危険性を高める ティモシー・ニーベン、市原麻衣子 2023年1月4日 本稿は、202
![日本への影響を試みる中国の巧妙さ - グローバル・ガバナンス研究センター 一橋大学大学院法学研究科(Institute for Global Governance Research: GGR)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/ba075afb4e030f0073a97beb30d5a24e2169adb3/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.law.hit-u.ac.jp%2Fggr%2Fwp-content%2Fuploads%2F2022%2F02%2Fheader-logo.png)