『ソテツをみなおす』 安渓貴子・当山昌直編 ボーダーインク・2000円+税 面白くて、ためになる1冊が出た。本書は、サブタイトルにあるように「奄美・沖縄の蘇鉄(そてつ)文化誌」である。 収録されている論文やコラムは安渓貴子、安渓遊地、上江洲均、木下尚子、当山昌直、豊見山和行、早石周平、前田芳之、町健次郎、盛口満の十人による16篇で、三つの章に編集されている。第一章は「南島の自然と文化」、第二章「激動の歴史の中で」、第三章が「もう一つの未来へ」となっている。 第一章では、現在の暮らしの中でソテツとの関わりが紹介されている。周知のように、ソテツには「サイカシン」という有毒成分が含まれている。安渓貴子は、「ソテツの三つの毒抜き法」を調査して丹念に報告している。そして、主要な三つのタイプの分布を奄美から与那国まで図表にまとめて発表している。 一方、木下尚子はコラムで「五千年前の沖縄にもソテツが存在
夏の全国高校野球選手権大会に出場している関東第一高校(東東京代表)のオコエ瑠偉選手。ナイジェリア出身の父を持つオコエ選手を、アフリカの動物にたとえたような表現で伝えたスポーツ新聞の記事に批判が相次いでいる。
◇奈文研研究員が編集 注釈本出版 平安時代に編纂(へんさん)された日本最古の仏教説話集「日本霊異記(にほんりょういき)」を、初めて歴史学の立場から解説した注釈本「考証 日本霊異記 上」(法蔵館刊、税別8000円)が出版された。考古学や歴史学の研究成果を随所に盛り込んでおり、編集に当たった奈良文化財研究所の山本崇主任研究員は「平安時代の僧が見聞きした歴史的事実を読み解こうとしたのが最大の特徴」と話している。(早川保夫) 注釈本はこれまでもあったが、日本語の表現や他の物語集との比較など、国文学の視点での読解が中心。そこで「歴史学の研究材料となる注釈を作ろう」と、本郷真紹・立命館大教授(古代史・宗教史)が中心となり2008年、研究者や学生による研究会を発足。月1回のペースで議論を重ねてきた。 奈良・興福寺蔵の上巻(国宝)をもとに翻刻。研究会のメンバーら約20人が関わり、書き下し文や現代語訳、語釈
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