漢籍をよむときに、全釈漢文大系(集英社)や新釈漢文大系(明治書院)といったシリーズを参照する人は多いのに、「中国古典新書」「中国古典新書続編」(明徳出版社)を知らない人もしくは知っていても参照しない人が多くて驚きました。大変有益な叢書なので、注意を喚起しておこうかと思いまして。 抄録 軽視されている原因は何かと自分なりに考えてみたのですが、収録作品の多くが全文収録ではなく抄録(ダイジェスト)だからではないかな、と推測しています。体裁も四六判とコンパクトで、見かけ上の「軽さ」もあります。 抄録が多いというのはたしかに困った事態を引き起こすことがあって、たとえば、 唐詩三百首 (中国古典新書) 作者: 大川忠三出版社/メーカー: 明徳出版社発売日: 1984/01メディア: 単行本 クリック: 5回この商品を含むブログ (1件) を見るこれなどは『唐詩三百首』のなかからさらに96篇を選んだとい