江戸時代の町民がドラゴンを褒め、ダイスロールで噺のオチを決めてしまう斬新すぎる「落語」があった。“TRPG落語”の摩訶不思議な世界を三遊亭楽天に聞く 間抜けで周囲からバカにされている与太郎。親戚のおじさんの新築の家と牛を褒めるよう父親から入れ知恵をされるも、けっきょく奇妙な受け答えをしてしまう。その顛末を描いたのが古典落語「牛ほめ」だ。 もしもその与太郎が異世界転生したかのごとく、火吹き山に住むザゴールおじさんの新築「ダンジョン」と、おじさんの飼う「ドラゴン」を褒めに向かう「ドラゴンほめ」という噺だったなら、どんな内容になるだろうか。 牛ではなくドラゴンを褒める「ドラゴンほめ」 病人が助かるか助からないかを見分ける方法を死神に聞いた男が、医者として一財産を作るという古典落語「死神」がある。死神に教えられたルールを破り、ずるをしようとした男が非業の最期を遂げるのが本来の噺の落ちだ。 しかし、