タグ

ブックマーク / hanshotfirstjp.hatenablog.com (152)

  • 「夷」を伏せ字とする清朝の書籍 - Cask Strength

    千字文註坿清書千字文 - Google ブックス 書は尤珍書『清書千字文』を付した汪嘯尹纂輯・孫呂吉参註・蔡汪蒴較正『千字文註』の和刻で、正徳五年(一七一五年)の刊記があります。「清書」とは満洲文字のことです。 『千字文』はもっぱら李暹注系ので読んでいたので、これも一応見ておくかと思い立ち、ぱらぱらと目をあてていたのですが、面白い箇所がありました。「臣伏戎羌」の注釈です。 http://books.google.co.jp/books?id=xdEFJOd8qYMC&hl=ja&pg=PT65#v=onepage&q&f=false 注の2、3、4、6行目に空白を作って伏せ字になっています。これ、全て「夷」という字が入るべき箇所です(「四夷」「外夷」)。 初期の清刻では、異民族が建てた王朝である清朝に遠慮して、「夷」「狄」「胡」「戎」「虜」といった字を、あたかも避諱のように、空白に

    「夷」を伏せ字とする清朝の書籍 - Cask Strength
    consigliere
    consigliere 2018/06/06
    そういえばこんなことを書いていた
  • 叢書や全集をバラで集める - Cask Strength

    これを言うとその筋の人からは驚かれる(呆れられる、が正しいかw)のですが、私はかつて古屋を巡りながら、一年かけて日古典文学大系(岩波書店 全102冊)をバラで買い進めて全冊揃えたことがあります。 なんでこんなことになったかというと、もともと『古事記 祝詞』とか『源氏物語』とか、奈良〜平安に属する部分を25冊ほどバラで持っていたわけです。だけど、やはり全部揃えた(あの有用な『日古典文学大系索引』2冊を含めて)ほうが良いなと思いつつ、すでに全体の四分の一を所有しているのに、一括でまとめて買うのはもったいないな、と。 今に比べて時間的な余裕もありましたし、使命感に燃えた(?)古屋巡りも楽しかったです。探しているものが丁度売られていたのを発見したときの喜びといったら・・・。日古典文学大系第二期のものは発行部数が第一期に比べて少なかったために、古屋にもあまり出回らず、総じて探すのに苦労し

    叢書や全集をバラで集める - Cask Strength
  • 「上宮聖徳法王帝説」の「帝説」――付・「春秋説」 - Cask Strength

    『上宮聖徳法王帝説』(岩波文庫)旧版と改版 - Cask Strength 『上宮聖徳法王帝説』の書名中「帝説」の語が難解なので、これは「帝記」の誤りではないかという説があって、これはこれで割と有力なのですが、太田晶二郎「『上宮聖徳法王帝説』夢ものがたり」はもう一説を立てています。 書の記者は、聖徳太子の御事を輯録しようとし、主題を顕す「上宮聖徳法王」の六字を巻首に掲げた。次に、御系譜を最初に載せるので、その部分だけについての標目として「帝記」の二字を記した。即ち六字・二字別個であったが、写し誤りで一続きにされ、似而非なる書名が出来てしまった。書の名を必ず求めようとならば、「上宮聖徳法王」がそれである、と。 (『太田晶二郎著作集 第二冊』(吉川弘文館、1991年)2頁。初出1960年) これとは全く関係ないというか、「説」字の繋がりで一つ苦い思い出がありまして、昔とある文献に「春秋説

    「上宮聖徳法王帝説」の「帝説」――付・「春秋説」 - Cask Strength
  • 『上宮聖徳法王帝説』(岩波文庫)旧版と改版 - Cask Strength

    来月刊行予定 → http://www.iwanami.co.jp/topics/annai/annai.pdfpdfファイル直リン) 楽しみですね!今回わざわざとりあげたのは、旧版も話題にしたこと(もう8年近くも前か・・・)があったからです。『上宮聖徳法王帝説』(第三刷)・付正誤表 - Cask Strength 大変読みづらいですし、今にして思えば正誤表を丸ごと転載するのもいけなかったかもしれませんが、とりあえずそのままにしておきます。 ところで、今回の新刊案内では『上宮聖徳法王帝説』の底が何かわからないので、大いに気になっています。旧版は「平子尚氏自筆の上宮聖徳法王帝説【狩谷望之証注・平子尚補校】」でして、狩谷望之(棭斎)と平子尚(鐸嶺)の注釈も文に取り込んだ上で、それを読み下して校注を付すという非常に便利な体裁でした。なので、知恩院の影印やそれを底にした研究書はあるので

    『上宮聖徳法王帝説』(岩波文庫)旧版と改版 - Cask Strength
  • ヒヨドリの雛 - Cask Strength

    2週間ほど前に、家のすごい近くでヒヨドリが甲高い声で鳴いているのが聞こえたので、ちらっと見てみたら、庭の松の枝にヒヨドリのヒナが3羽いました! 多分、巣立ったばかり(巣の位置は残念ながらわかりませんでした)。親鳥に警戒されないように近づいて、何とか撮影することができました。ヒヨドリのヒナを間近で見たのは初めて。 累卵の危、とはまさにこのこと・・・。涙ぐましい。 翌日には親鳥もヒナの姿もなく、心も千々に乱れたのですが、その時のヒナ(だと思うのですが)が1羽、同じ松の枝に今日戻ってきていました! 成長している。よかった。そして、人に馴れている。ほかの2羽はどうなったかな。やがてはうちに巣を作ってくれると嬉しいですね。カラスやから守るぜ! 余談ですが、「鵯合」(ひよどりあはせ)の次第は『古今著聞集』巻二十(魚蟲禽獣第三十)に詳しく描写されています。

    ヒヨドリの雛 - Cask Strength
    consigliere
    consigliere 2018/03/01
    そういえばこの子たちどうしているかな。毎日庭に来ているのがこの子たちかな
  • 神代文字の蔵書印 - Cask Strength

    書こうと思っていてすっかり忘れていたネタをひょんなことから思い出しまして(現実逃避)。 ・・・特に共通した趣味の表れているのは国学者の蔵書印である。その中でも文字の上にその傾向が特にはっきりと表れていて、神代文字のもの、仮名のものが多い。神代文字の蔵書印では賀茂真淵・常世長胤・片岡寛光などのものが有名である。 (小野則秋『日の蔵書印』臨川書店、1977年。40頁) 賀茂真淵の神代文字による蔵書印とはこんな感じのものです。御覧になったことのある方も多いのではないかと。 これは読めない。 そのなかで『日書誌学大系 増訂 新編蔵書印譜 中』(青裳堂書店、2014年)が常世長胤の蔵書印を解読して釈文を示したのは流石だと思いました。 平田篤胤『神字日文伝』でわざわざ確認したのでしょう。この一手間を惜しんではいけないという戒め。 (http://archive.wul.waseda.ac.jp/k

    神代文字の蔵書印 - Cask Strength
    consigliere
    consigliere 2018/02/24
    神代文字に関してはオレも一家言あるけれども論文は何も書いていない
  • 日本書紀円威本翻刻の疑問点二、三 - Cask Strength

    國立臺灣大學圖書館典藏日書紀影印·校勘 1 圓威 /臺灣大學典藏全文刊 精装 〔日〕是澤範三 山口真輝 主編 洪淑芬 翻譯 出版社:國立臺灣大學圖書館 出版年:2012年01月 コード:363675   297p  27cm ISBN/ISSN 9789860315714 http://www.toho-shoten.co.jp/toho-web/search/detail?id=363675&bookType=ch 円威の影印は、その一部を山口真輝氏「『御巫書紀私記』の和訓について――台湾大学蔵『円威書紀』万葉仮名傍訓との比較から――」(『訓点語と訓点資料』記念特輯号、1998年3月)108〜111頁で拝見した以外は(ほかにあった気もしますが、思い出せません)見たことがなかったので、喜ぶべき影印の刊行です。しかも鮮明なカラー刷り(見開きで左のページに影印、右のペー

    日本書紀円威本翻刻の疑問点二、三 - Cask Strength
    consigliere
    consigliere 2018/02/04
    すっかり忘れていたけれども円威本については簡単な記事を書いていたのであった
  • われて月見る 名や立ちぬらん - Cask Strength

    土曜の月蝕の写真。デジカメ君(おもちゃが増えた - Cask Strength)よく頑張ってくれましたが、これくらいが限界です・・・。それでも、1枚目(が始まったばかり)と3枚目(皆既)は思ったよりも良く写っていた。 ちゃんと兎を撮ることができた。 月蝕を題にて歌詠みけるに 忌むと言ひて 影にあたらぬ 今宵しも われて月見る 名や立ちぬらん 『山家集』下巻

    われて月見る 名や立ちぬらん - Cask Strength
    consigliere
    consigliere 2018/01/31
    2011年の皆既月食のとき
  • 文系だって捏造する - Cask Strength

    NHKのクローズアップ現代、今日の題目は「揺らぐ科学の信頼〜東大・論文ねつ造疑惑〜」。それを見ている親が、誰に言うでもなく、「まあ理系や考古学はともかく、文献を扱う分野で捏造ってことは難しいだろう」とひとりごちているのですが、何をおっしゃる。 大分前のことであるが、いくら探しても注に記されている史料がないので、直接筆者に史料の所在を尋ねた学生がいる。聞かれたその高名な学者は、途端に絶句し、何々家所蔵文書と記されているその家がなくなった、と答えたという。つまり注記の史料は、自分の仮説を実証するために捏造したもので、初めから架空のものだったのである。 ――中尾尭・村上直・三上昭美編『日史論文の書きかた』(吉川弘文館) 特に歴史学は政治的プロパガンダに利用されやすいので。

    文系だって捏造する - Cask Strength
  • 今日の画像 - Cask Strength

    ネットで遊んで拾った画像を一枚w↓ 名作台無しw

    今日の画像 - Cask Strength
  • 「底本の文字を出来るだけ忠実に活字化するよう努めた」 - Cask Strength

    『古事記学 第二号』を拝読しました。 http://www.kokugakuin.ac.jp/oard/kojikigaku.index.html 注目すべきは「敷田年治『古事記標注』の翻刻と研究」です。『古事記標注』は『神道大系 古典註釈編一』にて上巻が翻刻されましたが、中巻以降は翻刻も影印も公刊されないままでした。今では近デジおよび早稲田の古典籍総合データベースで全巻読むことができますが、このような作業は助かります。 古事記標注. 上ノ上 - 国立国会図書館デジタルコレクション 古事記標注. 上,中,下巻 / 敷田年治 注 ←近デジは文字が鮮明でないので、こちらを推奨。 しかも、この翻刻では、 ・・・敷田が見直しを図った『古事記伝』の訓および所説との比較を行い、相違点を把握できるよう注釈文を掲げることとした。具体的には頭注欄を設け、『古事記伝』との異訓・異説をあわせて注釈文を参照で

    「底本の文字を出来るだけ忠実に活字化するよう努めた」 - Cask Strength
    consigliere
    consigliere 2018/01/01
    こういう処置はどういう意味があるのかよくわからないことが多いですよね。
  • 『三省堂全訳読解古語辞典 第4版』を読む - Cask Strength

    三省堂 全訳読解古語辞典 第四版 作者: 鈴木一雄,外山映次,伊藤博,小池清治出版社/メーカー: 三省堂発売日: 2012/11/23メディア: 単行 クリック: 15回この商品を含むブログ (1件) を見る 以前も書きましたが、学習用の古語辞典ならコレがお薦めと言われ、改版が出るたびに買ってきたのが書です。第4版が出たのでさっそく斜め読みしてみましたよ。 重要語について「語史」や「現代語とのつながり」欄を新設しているのが良いですね。たとえば、「・・・で」「・・・とともに」の意の格助詞「して」について「共同の「して」は、「みんなして文句を言う」などの形で現代に残っている」(578頁)と説明されれば、学生にはわかりやすくなるでしょう。 私も経験していることですが、たとえばク語法の「く」を説明してもピンと来ない感じの学生に「今でも『おもわく』(思惑)と言うでしょ?あれは『おもふ』のク語法が

    『三省堂全訳読解古語辞典 第4版』を読む - Cask Strength
    consigliere
    consigliere 2017/11/10
    「全訳」がある古語辞典ではコレを勧めている
  • 「毛を茹(し)く」 - Cask Strength

    いつも楽しく拝読しているなぶんけんブログ。「茹でる」のナゾ - なぶんけんブログもおもしろかったです。 儒家経典の『礼記』では「飲其血、茹其毛=まだ火を使えない頃の人類が肉を生でべる様子」というかなり血なまぐさいイメージで使われています。 この「飲其血、茹其毛」はちょっとした思い出のある一節。 これを典拠とする文が『文選』の序にあります。「冬穴夏巣之時、茹毛飲血之世、世質民淳、斯文未作」です。意味の通りやすい、別になんてことはない文ですね。 ところが、我が和刻ではこの「茹毛」を「毛を茹(し)く」あるいは「毛を茹(し)きゐにし」と訓んだりします。 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2544018/5 この訓はどうやら、呂延済注の「茹、蘊也。言、上古巣居穴処、飲血肉、蘊藉毛羽」に基づくようで、つまり、「茹毛」を「羽毛を敷いて」あるいは「羽毛を敷いてくる

    「毛を茹(し)く」 - Cask Strength
    consigliere
    consigliere 2017/11/06
    五臣注で『文選』を読み通そうとするとこうなる
  • 『和訳蒙求』(※追記があります) - Cask Strength

    国立国会図書館デジタルコレクションの公開範囲変動(2015年1月) - 2sc1815jの日記によって、2015年1月に館内公開からインターネット公開(保護期間満了)に変更された資料が3296件にのぼることを知りました。 その一覧表をつらつら眺めていたところ、終わりの方に『和訳蒙求』の書名が。 和訳蒙求 - 国立国会図書館デジタルコレクション 一見すると『蒙求』の翻訳であるかのような書名ですが、さにあらず。実は源光行『蒙求和歌』の校訂なのです。これは池田利夫氏『日中比較文学の基礎研究』(笠間書院、1974年)第五章「蒙求和歌の伝系統と諸」(初出、1968年)に紹介されているですが、今まで見る機会がなかったので、このたびの処置は嬉しい。 また、この第二類の活字には、ほかに明治四十四年に発行された「和訳蒙求」と題する単行があり、これはやはり国会甲を底にしたものである。 (19

    『和訳蒙求』(※追記があります) - Cask Strength
    consigliere
    consigliere 2017/10/03
    https://twitter.com/yatanavi/status/915219899051413504 蒙求和歌は中文出版社さんの影印がちょっと困ったことになっているのでありがたいですね
  • 私にカリンの実をくれたかた、お礼に美しい玉をあげましょう - Cask Strength

    昨日は季節の便りのような記事を書いたので、その流れで。 カリンの実が熟してきたよ。あともうちょっとだな。 風で落ちてしまったものは傷む前にホワイトリカーに漬けてカリン酒に。 持っただけで手に香りが移る。好きなアロマの一つです。 我に投うるに木瓜を以てす、之に報ゆるに瓊琚を以てせん。報ゆるにあらず。永く以て好しみを為すなり。(『毛詩』衛風・木瓜) ――私にカリンの実をくれたかた、お礼に美しい玉をあげましょう。まあ、お礼というほどのものではありません。これからずっと仲良くいられるようにと。 「木瓜」は日だとボケを指すわけですが漢詩で出てきたら、カラボケつまりカリンのことだと思います。よくわからないけど。まあどちらも近縁の植物です。

    私にカリンの実をくれたかた、お礼に美しい玉をあげましょう - Cask Strength
  • 魯迅《古小説鈎沈》手稿 - Cask Strength

    ISBN:9787807153740 大陸で刊行される影印(写真複製)というのは「粗悪品」の代名詞みたいなもので、写真が悪くて字が判読できず、買うだけ無駄という時代が長らく続いていたのですが、最近の中文書は紙の質が飛躍的に向上したのとあいまって、利用に堪える影印が増えてきましたね。喜ばしいことです(そのかわり価格も高くなってきたのですが・・・)。書も鮮明なカラー写真を使っています。 魯迅『古小説鈎沈』の活字は何種類かあって、まあどれを使ってもいいのですが、どうも文の具合の悪い箇所が多く、活字にした段階での問題なのか魯迅の草稿の段階でこうなっているのかよくわかりませんでした。活字だけで用は足りる、と思わずに、この魯迅自筆草稿を見ることでいろいろと得ることがあると思います。 たとえば上の写真は、『語林』の「王藍田少有癡称、王相丞以門第辟之・・・」の箇所ですが、活字では出典を「御覧

    魯迅《古小説鈎沈》手稿 - Cask Strength
  • 真・初心者のための仏教講座(5) - Cask Strength

    一般的な注意点の二つ目ですが、それは日仏教の宗派*1についてです。 かつて日は「八宗」と総称される宗派が朝廷の公認を受けていました。南都(奈良のことです)六宗(倶舎宗・成実宗・律宗・法相宗・三論宗・華厳宗)に、平安時代に公認された天台宗・真言宗を加えた八つということになります。禅や浄土信仰もかなり早い段階から広い支持を受けていましたが、独立した宗派として認められていたものではありません。鎌倉新仏教の興隆以前の日仏教界の姿はこんな感じでした。凝然『八宗綱要』の「八宗」がこれです。 余談ですが、八宗という用語は現代では全く異なる意味のようで、その事情を知らなかったわたしが『八宗総覧 日仏教編年大鑑』(四季社)を見て、年表が「南都六宗」「天台宗」「真言宗」「浄土宗」「真宗」「臨済宗」「曹洞宗」「日蓮宗」に分類されていて少しびっくりしまして・・・。現代日の現実に即して考えれば、こういう分

    真・初心者のための仏教講座(5) - Cask Strength
    consigliere
    consigliere 2017/09/07
    『八宗総覧 日本仏教編年大鑑』という本の「八宗」がいわゆる伝統的な八宗ではなくて驚いたことがある
  • 「注、訓にわたる全備せる校勘」 - Cask Strength

    ツイッターのタイムライン上の流れでいろいろと思うところがあって書いています。 林望氏は『イギリスはおいしい』で作家としての地位を確立し(念のために申し上げれば、愉快なではあります)、最近も『謹訳 源氏物語』『謹訳 平家物語』の評判が良いようです(未読)。しかし、末永く参照されるであろう、氏の領ともいうべき業績は以下の2点だと思うのです。 「遊仙窟の諸につきて」(『東横国文学』13号、1981年) 「遊仙窟文校勘記」(『東横学園女子短期大学創立二十五周年記念論文集』東横学園女子短期大学、1981年) 日の古典文学を勉強しようとしている人にとっては必備だと思います(『書誌学の回廊』も読んでおくといいでしょうけれども)。 遊仙窟校注 - Cask Strengthを書いた時には少し遠慮したので生ぬるいことを言っていますが、この『遊仙窟校注』の校注者が林氏の校勘記に言及していない時点で、

    「注、訓にわたる全備せる校勘」 - Cask Strength
    consigliere
    consigliere 2017/08/24
    なぜか遊仙窟は重要な仕事が途中で放置されてしまう・・
  • 『全漢三国晋南北朝詩』という化石 - Cask Strength

    世説新語 4 (東洋文庫) 作者: 劉義慶,井波律子出版社/メーカー: 平凡社発売日: 2014/05/09メディア: 単行この商品を含むブログ (2件) を見る 井波氏の訳注、通読ではなくて拾い読みにとどまっているのが大変申し訳ないのですが、最新刊の第4巻を例のように何かあてがあるわけでもなくぱらぱらと拝見していたところ、化石を発掘したような気分に襲われました。 これも郭璞のすぐれた予知能力をテーマとした話である。ここに引かれた詩は「全晋詩」にも収録されておらず、出典は未詳だが(後略) (195頁。「術解」篇第7話の注) なお、「ここに引かれた詩」というのは、 北阜烈烈 巨海混混 塁塁三墳 唯母与昆 (北阜烈烈、巨海混混、塁塁たる三墳、唯だ母と昆とのみ)を指しますが、それはともかく、「「全晋詩」にも収録されておらず」というのが少し驚きました。 「全晋詩」というのは、漢から隋までの詩を

    『全漢三国晋南北朝詩』という化石 - Cask Strength
  • 【ご案内】本日本文学教室の大学院入学を志望する方へ - Cask Strength

    隗より始めよ、だって?それでは、恥を忍んで・・・。 元ネタ:首都大学東京 社会学教室 |【ご案内】社会学教室の大学院入学を志望する方へ ←社会学の基図書が挙げられているので、是非ご参照ください。 教室の博士前期課程入学試験は、外国語、基礎知識、論文、口頭試問から成りますが、近年、受験者の方々のあいだに基礎知識の準備不足が目立つようになってきています。過去の出題は公開されていますし、それを一読すれば明らかなように難問・奇問のたぐいは一切ありません。にもかかわらず十分に得点できないことの背景には、学部で日文学を専攻しておらず、文学修士号を目指す前段階において必要な指導を受けていない方の増加があるものと推察されます。 各々尊重すべき課題意識や将来展望を抱き、専攻を変えてまで教室を志望する方々を、所属教員一同はこれまで歓迎してきましたし、今後も変わらず歓迎します。そうした方々が不要な回り

    【ご案内】本日本文学教室の大学院入学を志望する方へ - Cask Strength
    consigliere
    consigliere 2017/07/17
    また手前味噌ですが、 #新入生に勧める日本文学・日本語学の名著