◇岡大調査…鎌倉期の墓 藤原家家臣か 岡山大は11日、弥生中期から江戸前期までの集落などが集積した岡山市北区の「鹿田(しかた)遺跡」で、鎌倉時代の墓から、男性のかぶりもの「烏帽子(えぼし)」をかぶった状態の人骨が見つかったと発表した。烏帽子はほぼ完全な状態で、同大学によると、烏帽子のみが出土した例はあるが、かぶった状態で出土したのは初めてという。 発掘調査にあたった同大学埋蔵文化財調査研究センターの岩崎志保助教によると、立烏帽子と呼ばれるものとみられ、高さ約25センチ、最も広い幅で29センチ。黒漆塗りで、木棺に納められていたとみられる人骨の頭上で見つかった。 同遺跡は平安~室町時代、藤原摂関家の荘園「鹿田荘(しかたのしょう)」があった地で、人骨の出土した場所は京都から派遣された荘園管理者の屋敷跡とみられている。墓周辺からは副葬品の中国製青磁器2点、白磁器1点が出土。岩崎助教は「埋葬者は比較