5月28日、天安門事件の犠牲者を追悼する香港の「六四記念館」で、事件当時1人で戦車の前に立ちはだかった「無名の反逆者」の写真展示を見る来場者。この世界的に有名なシーンさえ、北京の大学生は8割以上が知らない(AP) 中国の民主化を訴えた非武装の学生らが、人民解放軍の戒厳部隊に武力鎮圧された1989年6月の天安門事件から25年を迎えた今年、中国指導部は、人権活動家の相次ぐ拘束や徹底したメディア規制などで、事件の再評価や真相究明を求める国内の言論を、いつになく厳しく封殺した。統制できない海外の言論に対しては、中国メディアが激しい攻撃を浴びせた。「記憶の消滅」を意図 「中国に騒乱を起こし、国内の特定の人物、勢力に向けて、米国が彼らを支持していると知らせることで、中国の社会秩序を破壊しようとしている」 米下院が5月28日、天安門事件の25周年に合わせ、中国政府による人権侵害やネット検閲を非難する決議