日本が世界文化遺産に推薦する「明治日本の産業革命遺産」の審議が5日に先送りされた。韓国側には「戦時中に朝鮮人が強制徴用・労働させられていた」との内容を、展示物に反映させたい思いが強く、最終局面まで調整が難航した。6月の日韓外相会談では、韓国の推薦案件と併せて日韓双方が世界文化遺産への登録に向け協力する「円満解決」を目指すことで合意。しかし、4日は韓国だけ登録が決まり、日本側関係者は困惑の表情を浮かべた。 【審議延期】誤算に動揺広がる日本政府 審議の延期決定を受け、長崎市の田上富久市長は会場で「必ず外交団の努力がゴールにたどり着いてくれると思う」と期待。ただ「明日の午後3時という日程にどういう意味があるのか。ある程度、日韓の交渉がまとまった中で決まったのか、政府の情報を待ちたい」との不安も見せた。 「審議が5日に延期になった」との情報が流れたのは4日午前9時(日本時間同午後4時)ごろ。会