1945年8月15日、日本は終戦を迎えた。正午には、昭和天皇自ら「玉音放送」を行った。その日、人々はどのように終戦を知り、受け止めたのだろうか。当時の人々が書いた日記や作文を掲載し、70年前の8月15日を追体験したいと思う。 十三時頃だったか、山本君が息をきらしてきて、「日本は無条件降伏したげな」といった。僕は、おったまげてしまって、物もいえなかったが、気をおちつけて、よく聞いたら、十三時にラジオがいったそうだ。そして、はじめに、天皇陛下御自ら御放送遊ばされたそうだ。僕は、それは敵が沖縄からでも、デマ放送しているのだろうと思ったが、町をあるいてみると、街角という街角は、みなその話でもちきりだ。 僕はいくらなんでもそんな馬鹿なことがあるものか。まだ戦力はいくらだってあるのに。それに、陛下御自ら御放送遊ばされるなんてそんなおそれ多いことがあろうはずがないといいあった。家にかえってみると、近所の