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ブックマーク / saikilab.exblog.jp (26)

  • 特許制度の負の側面 | 知的財産をマネジメントする

    特許制度の目的は、「産業の発達に寄与」すること、よくご存知ですね。 産業の発達に寄与するための制度であり、そのための取り扱いが必要といえます。 それは、プラスの効果ですが、特許の独占による課題が生じる場合もあります。 特許制度の負の側面です。 技術の発達により、もともとの特許が予定していなかったような、先端技術が特許の対象となります。 独占に適した形態での特許付与が議論されます。 遺伝子発明、ビジネス方法発明、などいろいろ議論がされました。 負の側面を解消するためのものといえます。 携帯電話技術では、アップルとサムスンとの世界的な訴訟合戦が生じています。 知的財産権による訴訟は、知的財産の活用に他ならないのですが、結論がでるまでに多額の費用と長期の期間が必要とされます。 訴訟合戦による企業の消耗があり、特に規模の小さい企業にとっては負担が大きい。 これも、特許の負の側面といえます。 上記の

    特許制度の負の側面 | 知的財産をマネジメントする
  • これが活用 | 知的財産をマネジメントする

    裁判所への仮処分申請を受けて、被告が製品の販売を中止した。 化粧料分野での訴訟での出来事です。 訴は、継続中なので、その経過は要観察というところでしょうか。 係争対照となった特許は、組成物の発明についてのものです。 組成物発明は、成分、組成など特定条件が多いのですが、このように競合他社製品の販売中止ができる有用な特許となりました。 今後の競合他社の製品開発、知的財産戦略にも影響しそうです。 これが知財の活用ですね。

    これが活用 | 知的財産をマネジメントする
  • 事例に使えそうな | 知的財産をマネジメントする

    「下町ロケット」は、中小企業が技術や特許に如何にかかわっていくのか、考えさせてくれました。 特許を譲渡することがどういう意味を持つのか。 ライセンスは、どうなのか。 相手によってどう変わるのか。 など 技術を活かすことと、特許出願や特許取得との関係もです。 知的財産戦略の事例に使えそうですね。

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  • 費用負担が大きく | 知的財産をマネジメントする

    グローバル商品では、世界中での特許取得が理想です。 特許出願から権利取得までの手続、費用、さらに、権利維持の費用を考えると膨大な負担となります。 代理人費用、翻訳費用が大きな負担です。 競合品、競合他社などを考慮して、権利取得の国を選定してできるだけ費用を抑えることもできます。 中小企業では、10カ国未満でも権利取得は大変です。 模倣品の出現は、もっと大変ですが。 大学となると、しかも、対象国が多くなると対応しきれないようです。 iPS細胞技術のような基礎的なバイオ技術では、オールジャパン体制で支援してほしいものですね。 応用技術まで開発されるまでには、長い期間がかかり、特許権の取得・維持は費用負担が大きく。。。

    費用負担が大きく | 知的財産をマネジメントする
  • 特許出願しない、する? | 知的財産をマネジメントする

    化粧品の開発では、安全性評価が必要です。 その試験では、眼刺激性をウサギを使って行うなど、動物が使われます。 動物実験を行わないよう、インビトロで再生ヒト表皮モデルを用いて行われる皮膚刺激性評価試験も開発されています。 EUでは、2013年3月から動物実験された製品は市場での流通が禁止される見通しとなっています。 欧州の化粧品マーケットは大きく、動物を使わない安全性評価の代替法が必要とされます。 動物実験の廃止への取り組みとして、化粧品メーカーで安全性評価試験を動物を使わないで行う方法が開発されました。 これは、特許取得のための出願を行わずに広く技術を公開するとのこと。 中国の鉄道車両製造メーカーが、鉄道技術を米国特許出願すると報道されています。 日技術を利用したのか、自社開発なのか、意見がぶつかっているようです。 技術力のアピールには、特許出願が有効ということでしょうか。 特許出願し

    特許出願しない、する? | 知的財産をマネジメントする
  • 数は力 | 知的財産をマネジメントする

    通販化粧品企業同士での係争です。 ファンケルがDHCを特許権の侵害で東京地裁に提訴した案件です。 パテントリザルト社ホームページの記事で、ファンケルの技術力が評価されていました。 両者の特許出願件数の違いに着目して、ファンケルは、特許出願をして特許網を築く意思がみえる、とのこと。 同社のパテントスコアでも、 ファンケルについて、出願件数が少ないわりには、総合力、個別力で際立っているとの評価です。 結果、ファンケルは、「光る技術」を持っている、といえる。 企業の開発力などにより、出願件数は限界がありますが、 特許網を築く意思、技術を特許で守る意思は、できるだけ多くの特許出願をすることで示せるようです。

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    copyright
    copyright 2011/05/26
    うーん・・・
  • 知的財産係争で知名度向上? | 知的財産をマネジメントする

    「スーパードライ」といえば、何の商品なのかすぐわかりますね。 ドライビールでは、過激なドライ戦争がありました。 「ドライ」と名前を付けられた製品は、知的財産係争の対象になりました。 日酒でも係争になっていたと思います。 知的財産の係争は、話題になり、注目があつまることとなったのです。 「ドライ」製品の知名度があがりました。 知的財産の係争は、勝敗にかかわらず費用がかかります。 それでも、知的財産の係争自体が話題になれば、商品の知名度が向上します。 知名度が向上して、売上が伸びれば、効果ありでしょうか。

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  • ブラックボックス化と無償開放 | 知的財産をマネジメントする

    ノウハウで保護できるものは、できるだけ特許出願せずにブラックボックス化する。 技術の模倣による被害を受けた企業の戦略です。 特許出願、特許取得に積極的であっても、全世界での特許出願や特許取得となると、高額の費用が負担となります。 零細企業、中小企業では、さらに負担は大変です。 特許を取得する地域や国を選別せざるを得ません。 しかも、特許出願すれば、技術は開示されます。 技術を開示すれば、模倣がされる。 模倣による製品は、技術・品質が劣っているとしても、やはり競争品となってしまいます。 高度で模倣が難しい技術の開発は必然ですが、その技術をいかに模倣されないようにするかの戦略も必要となるわけです。 ブラックボックス化の戦略ですね。 震災からの復興にも日技術を活用しなければなりません。 この場合には、日全体で優れた技術を持ち寄り、相互補完する、より優れた技術を全体で使えるようにするなど、が

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  • 泡状ヘアカラーの特許が | 知的財産をマネジメントする

    エアゾールではない、ノンエアゾールタイプの容器に特徴があるのでしょうか。 花王が特許権侵害を主張する特許第4663772号は、まだ公報がIPDLに掲載されていないようです。 エアゾールの組成に特徴がある場合には、組成物発明であり、その成分や配合量がどのように特定されているのか興味のあるところです。 「青森」商標も話題になっていますね。 森 と 「水3つ」の文字 木と水は似ていますが、30センチ離れてみると似ているとか。

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  • 発明を表現するチカラ | 知的財産をマネジメントする

    知的財産部門の仕事は多様です。知的財産部門の所属にあたって、知財戦略の立案をしたい、という学生さんもいるようですが。権利取得が主要な業務であることは、時代によって変わらないように思います。企業の知的財産を如何に守り、維持するかは、権利取得手続にかかっています。 クレーム表現では、上位概念で記載すること、明細書では、できるだけ多くの選択肢を記載すること、など、一般的なアドバイスがあるようです。事業や製品をどのように的確に権利保護するか、という観点からすると、事業がどのように進んでいくのか、製品は、どのように市場で発展していくのか、という視点が必要です。発明を表現するチカラといえます。 そのためには、事業や製品の進展や動きを理解できることが有効です。研究開発部門の経験も知的財産管理部門では有効のようですが、事業部門や企画部門での経験が活用できる体制が求められるかもしれませんね。

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  • 特許制度は要るのか | 知的財産をマネジメントする

    特許制度は、日でも125年の歴史がありまs。 制度が生まれた頃の保護対象技術と、現在の保護対象技術では大きな違いがあります。 ソフトウェアや遺伝子技術は、従来の制度になじみにくく、運用などでその保護の仕方が工夫されています。 IT時代の製品は、1つの製品が極めて多くの技術でなりたってくるようにもなりました。 特許戦略も変化します。 実情にあわせて法律も改正が繰り返されています。 特許制度そのものが現状になじまない、ということにはならないと思うのですが。 一部の技術にだけ適用されるような法律の構成とするのは無理ですし。。。 制度や法律が、進歩の激しい技術にうまく追い付くのは、なかなか難しそうですね。

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  • 特許をとるだけでは。。。 | 知的財産をマネジメントする

    優れた技術だけでは市場で勝てない。 新興国の安値攻勢を受けてしまいます。 優れた技術を特許で保護して独占しても市場で勝てないということです。 そこで注目される標準化なのですが。 ある企業群のもっている技術により、規格の標準化がされると、その企業群の技術を使って物を製造することになります。 その企業群の中に日企業がはいっていないと、日企業の技術を活かせません。 他社の規格に従って物をつくるだけになってしまいます。 標準化の主導権をもつことが必要です。 そのため、全体の技術での開発に取り組むことになります。 自動車企業がエコカーだけでなく、電力管理システムの開発に取り組むわけですね。

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  • ロングセラーも特許で | 知的財産をマネジメントする

    2010年の前後に大型医薬品の特許切れがある「2010年問題」に、各社対策を立てています。大型医薬品に代わる新薬開発が必要ですが、特許切れの後も、その医薬の売上高をできるだけ落とさないのも対策の1つです。 既存医薬のロングセラーのための対策として、次の方法があります。 有効成分を含む製剤を工夫する。 錠剤を貼付剤にする、徐放性にするなどがあります。 すでに使われている薬の適応症を拡大する。 別の薬効を見つけて承認を得ることです。 薬効改良品をつくる。 有効成分の含有量を増やして効能をあげるなどです。 これらの技術は、いずれも製剤発明、用途発明として、特許で保護ができます。 このような発明は、物質発明とは別の発明として有効成分を含む権利範囲として特許の取得ができます。特許切れは、医薬品の有効成分である物質発明についてなので、このような製剤発明や用途発明を開発し、特許で保護しておくことが薬のロ

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  • ノウハウ管理が重要に | 知的財産をマネジメントする

    円高が進むとともに、日企業の工場の海外移転が進みそうです。 ものつくりで頑張ってきた日にとっては、技術流出をどう防ぐか、が重要です。 現在は、技術革新のための製品や技術が先端技術であること、情報技術であることなど、が特徴です。 単に従来から行ってきた営業秘密の管理、秘密保持契約対応では、流出を防ぐのが難しい。 先端技術において、そのノウハウを如何に国内にとどめられるか。 ノウハウの戦略的マネジメントが求められます。 そのマネジメントもノウハウかもしれませんね。

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  • 方法発明の保護も | 知的財産をマネジメントする

    医薬分野では、「2010年問題」に直面しています。世界で高額の売り上げを確保してきた医薬品の特許の権利期間が2010年前後に満了してしまう、という問題です。それまでに新薬を開発し大きな売上高を確保したいところだったのですが、望むような新薬はなかなか出せない。多くの治療分野ですでに医薬が開発されていること、安全性の要求が高くなっていること、など新薬開発への困難さが多くあるためです。その中で、期待されているのが抗体医薬です。 ターゲットに選択的に作用するため副作用が少ないことが特徴ですが、研究開発のために高度な技術も要求され、その開発の費用が高額です。抗体医薬では、抗体作製の手法を効率化することが重要な技術となります。短期間で作成できる、必要な抗体の選別を効率化するなどは、その技術としての顕著な効果となります。この技術は手法なので、発明としては、方法のカテゴリーです。ご存知のように、方法カテゴ

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  • 天然資源の発明 | 知的財産をマネジメントする

    医薬品企業は、医薬品の販売で儲けている。 これが、医薬品の有効成分探索資源である、天然資源を保有する国の言い分のもとになっているようです。 医薬品の有効成分が、天然資源の中から見出されることも多くあります。 そのためには、極めて多くの天然資源をスクリーニングしなければならないのです。 天然資源保有国で、従来から疾病の治療に使われてきた天然資源をその対象として選択すると、有効成分を見出す確率があがります。 対象とする天然資源を選別しても、その中から、有効成分を見出すには、さらに多大な研究開発が必要です。 発明や特許という面からみると、 天然資源そのものは、もともと存在しているものですし、従来から治療用途に使用されているわけですから、特許の対象にはなりません。 有効成分を特定することにより、特許の対象となる発明とされるわけです。 単体の有効成分を特定し、取り出してみると、従来から知られている化

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  • ローカルなのかな | 知的財産をマネジメントする

    医薬発明、バイオ発明は、特許付与をするかどうか、という基的な特許の考え方をはじめとして、様々な特徴的な考え方の適用がされます。特許の審査基準でも、特定分野の審査基準として別に解説がされています。バイオテクノロジー分野では、遺伝子発明に代表されるようにどのような特許付与が適切か日米欧の三極で議論されたました。 インドで再び医薬特許が導入されたのは、最近のトピックスです。ライフサイエンス分野の知的財産は、議論すべき点が多く存在します。この分野の特許を理解することは、特許の世界で自分のセールスポイントにできると思うのですが。ライフサイエンス知財というと、ちょっと関係ないな、と距離を置く人が多いのは残念です。やはり、特徴があるということで、ローカルな分野なのでしょうか。

    ローカルなのかな | 知的財産をマネジメントする
  • 法律を盾に守るか、立ち向かうか | 知的財産をマネジメントする

    法律は、実際に生じたことや問題をどのように解決するかという観点で改正されることが多くなります。 そういう意味で、事実の後追いになることが多い。 著作権の問題もIT時代にどのように適応すべきかで様々な議論がされています。 問題が生じているから改正の議論に結びついたともいえるでしょうか。 企業としては、その技術や製品との関連でどのように対応すべきでしょうか。 現在の著作権法により生じる問題を盾にとって、自社技術を守ろうとするか。 著作権法違反といわれても、自社技術、製品の普及のために相手を説得するか。 どちらが、技術開発の進歩に役立つか、企業の発展に役立つか。 法律が、事実にに適応して変化していくことから、その戦略を期待したいところです。 特許では権利を取得するかどうかも戦略となります。 発明を特許出願しなかったことが、技術の普及に役立ったといわれているクロスカップリング反応技術。 特許の権利

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  • 発明のチカラ | 知的財産をマネジメントする

    国立公文書館が北の丸公園にあります。 国立公文書館のデジタルアーカイブシステムでは、重要文化財をデジタル画像でみることができます。 10月2日から「公文書でみる発明のチカラ-明治期の産業技術と発明家たちー」の展示会が開催されます。 入場無料なので、いかがですか。 オルガン、蚊取り線香、電球などは、みな明治時代に発明されたものということでこれらの関する公文書が展示されるそうです。 発明家の記録がされている公文書によって、『明治の産業技術を支えた「発明のチカラ」を感じることができます。』と謳われています。なんか楽しみですね。 「明治10年に臥雲辰致が発明した精紡機の広告」も含まれているようですが、特許制度が導入される前の発明でした。 臥雲辰致は、いくつもの発明をしたにもかかわらず、それを特許で守れず、貧しい生活をしたといわれています。 「麺類製造機械」の図面には、明治21年に真崎照郷が特許を得

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  • 食品の特許は取りにくく・・・ | 知的財産をマネジメントする

    品分野の技術は、どのように保護するか。 品分野では用途発明の特許性が議論されていました。 健康品での機能、特性をどのように保護すればよいのか。 用途発明は、医薬分野では普通に特許されるのですが、化粧品分野では、用途の区別がされにくい。 品分野では、用途発明はなかなか特許性ありと認められません。 特に、健康品では、医薬の用途に比較的近い効能・効果といえますが、特許性は認められにくい。 「表示」という用途発明の表現についても議論がありました。 品分野での用途発明について、 「公知の品の新たな属性を発見したとしても、通常、公知の品と区別できるような新たな用途を提供することはない。」と、審査プラクティスでの基準として説明されています。 品分野では、製造方法や製造装置の発明の出願が多くなっています。 他社からみると、製造方法発明では、特許権からの回避は比較的容易です。 製造装置につ

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