今から四年前の秋。当時は斉藤由貴さんと長澤まさみさんの二人芝居「紫式部ダイアリー」の稽古中だった。休憩時間に僕は、翌々年の大河ドラマ「真田丸」について長澤さんとよく話した。既に彼女は、主人公真田信繁の人生に深く関わるヒロインを演じることが決まっていた。 * その女性は、実在の人物だが…
![(三谷幸喜のありふれた生活:914)大河ヒロインのモデルは:朝日新聞デジタル](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/e3ca10673ca943e26cb6bd295a698cb03bc2ec80/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.asahicom.jp%2Fimages%2Flogo_ogp.png)
今から四年前の秋。当時は斉藤由貴さんと長澤まさみさんの二人芝居「紫式部ダイアリー」の稽古中だった。休憩時間に僕は、翌々年の大河ドラマ「真田丸」について長澤さんとよく話した。既に彼女は、主人公真田信繁の人生に深く関わるヒロインを演じることが決まっていた。 * その女性は、実在の人物だが…
遺伝の法則の「優性」「劣性」は使いません――。誤解や偏見につながりかねなかったり、分かりにくかったりする用語を、日本遺伝学会が改訂した。用語集としてまとめ、今月中旬、一般向けに発売する。 メンデルの遺伝学の訳語として使われてきた「優性」「劣性」は、遺伝子の特徴の現れやすさを示すにすぎないが、優れている、劣っているという語感があり、誤解されやすい。「劣性遺伝病」と診断された人はマイナスイメージを抱き、不安になりがちだ。日本人類遺伝学会とも協議して見直しを進め、「優性」は「顕性」、「劣性」は「潜性」と言い換える。 他にも、「バリエーション」の訳語の一つだった「変異」は「多様性」に。遺伝情報の多様性が一人一人違う特徴となるという基本的な考え方が伝わるようにする。色の見え方は人によって多様だという認識から「色覚異常」や「色盲」は「色覚多様性」とした。 学会長の小林武彦東京大教授は「改訂した用語の普
12日午後0時5分ごろ、徳島県鳴門市鳴門町土佐泊浦の県道で、同市の会社員男性(51)運転のトラックと、対向してきた同県板野町の会社員男性(25)運転の乗用車が正面衝突し、火が燃え広がった。 鳴門署によると、車で通りかかった格闘技「K―1」の選手の小宮山工介さん(30)が、炎が迫る中、ドアが開かなくなったトラックの窓ガラスをひじ打ちで割るなどし、周囲と協力して2人を救出した。署によると、乗用車の男性が足を骨折し、トラックの男性は胸を強く打った。小宮山さんもひじを負傷した。 小宮山さんは朝日新聞の取材に「助け出して5分ほどで車は2台とも炎上した。間一髪でした。これまで格闘技をやってきてよかった。人のために役立つことができてうれしい」と話した。
耐熱性の膜を広げて、超小型衛星をゆっくりと宇宙から大気圏に再突入させる実験に成功したと、東京大などが23日発表した。現在は高温になる再突入の危険性を減らす技術につなげられるという。 研究チームは1月、全長34センチの超小型衛星「EGG(エッグ)」を、高度約400キロを回る国際宇宙ステーション(ISS)から地球に向けて放出した。 EGGは、防火服と同じ材質でできた膜(直径80センチ)に空気を入れて傘のように広げて、薄い空気の抵抗を受けて速度を落としながら、約3カ月かけて降下。5月中旬、赤道付近の太平洋上の高度約95キロで計画通り燃え尽きたという。 宇宙飛行士の輸送に使われて…
1989年に60歳で亡くなったマンガ家・手塚治虫が仕事場に「秘蔵」していたイラスト29点が、7日発売の「新潮」(新潮社)12月号で「手塚治虫のエロティカ」と題して初公開される。2年前、長女るみ子さんが「開かず」状態の机の引き出しとロッカーから約25年ぶりに見つけた遺稿約200点のうち、手塚作品の重要な要素の一つ「エロス」をテーマに選んだ。 初公開されるのは、グラマラスなネズミが体をくねらす絵や、裸の女性がコイや白馬に変身する絵など。「動物や昆虫までが色っぽく、命の変容する様がエロスを放つのが父の作品の特徴。それを描くのを楽しんでいたことが伝わる。エロスは手塚マンガの“毒”でもあり魅力でもある」とるみ子さんは話す。 絵柄から60~70年代のものと推定され、淡く彩色までされているが、何のために描いたかは不明。「新潮」では、巻頭カラーグラビアで25点、特集記事の中にモノクロで4点を載せる。手塚プ
世界ランキングは772位。テニスのウィンブルドン選手権で、主にレッスンプロをしてきた無名の英国選手が起こした奇跡が、地元メディアの注目を集めている。マーカス・ウィリス。今季これまでシングルスで稼いだ賞金はわずか292ドル(約3万円)の25歳が、一念発起した大舞台で花開いた。 ウィリスは予備予選から6試合を勝ち上がって本戦に出場すると、27日の1回戦では同54位のリカルダス・ベランキス(リトアニア)にストレート勝ち。17番コートは立ち見客ができる大盛況だった。勝利後に用意されたのは一番大きな記者会見場で、「自分でも何が起きたかわからない」と目を丸くした。 ロンドンのテニスクラブで老若男女に教えるコーチが本業だ。度重なるけがもあり、今夏にはプロ選手の道をあきらめ、米国でコーチ業をする計画もあった。だが、新しく出来た恋人に説得され、思いとどまった。家族や友人が見守る中で勝利を決め、真っ先に「恩人
日本のバスケットボール界が今年、生まれ変わる。国内に二つあったリーグが統合され、新たに「Bリーグ」が秋にスタートする。大きな節目を前に、漫画「スラムダンク」の作者、井上雄彦さん(49)がBリーグへの思いを語った。今回のイラストのテーマは“胎動するBリーグ”。「日本中にいるバスケ好きの人たちの熱を、1人の架空の選手の背中に込めました」 スラムダンクが終わって、もう20年になります。一つの満足を得て、そこからはバガボンドとか、全然違うものを描きたくなった。バスケットボールとの距離は、かつてよりも開きました。 それがここ1年くらい、どんどん縮まっているんです。バスケが寄ってきているのか、僕が近づいているのかは分からない。良くも悪くも、バスケ関係の話題が世間的に多いということもあるでしょう。古い友人が「また飲もうや」と誘ってくれているような感覚。そしてまた、頻繁に会うようになった。そういう感じがし
「三国志」「平家物語」などのNHK人形劇で知られる川本喜八郎さん制作の人形約100体が今夏、損傷する被害にあった。所蔵する渋谷区の保管室が停電になり、6日間放置されたことでしみやカビが発生した。応急処置を終え、14日から渋谷駅前の「渋谷ヒカリエ」で新たに展示される。 川本さんは渋谷区千駄ケ谷出身。区は2010、11年度で「三国志」48体、「平家物語」176体の計224体を総額約1億7800万円で購入し、12年から渋谷ヒカリエ8階に常設した「川本喜八郎人形ギャラリー」で、30~40体程度ずつ無料公開している。 ところが今年8月6日、人形を保管する区の「ひがし健康プラザ」付近一帯で停電が発生。30分程度で復旧したが、6日後の12日に所用で保管室に入った区の担当者らが異変に気づいた。空調や温湿度管理機が停電以降停止したままだったとみられ、高温多湿だった。約100体の衣装や手足にしみやカビ、変形な
どすこい取材日記 昨秋、逸ノ城の家族の取材でモンゴルに出張した同僚の波戸健一記者が、土産にポロシャツを買ってきてくれた。左胸に、モンゴル文字が書かれている。夏場所3日目、初めてこのポロシャツを着て取材した。 横綱土俵入りを終えた直後の東支度部屋に入ると、入り口近くの上がり座敷に陣取る旭天鵬が「お、モンゴルのじゃん」と笑みを浮かべた。胸のモンゴル文字を見せると、「でも俺、読めないからさ」。 冗談だと思い、「太田さん(旭天鵬の本名)、モンゴル語は得意でしょ」と冗談を言うと、「俺、この文字をほとんど勉強しなかったんだよ」。そして、綱をほどいたばかりの白鵬に声をかけ「これ、何て読むの?」。 白鵬がポロシャツの文字を指でなぞり、「チンギス・ハーンですね」。すると旭天鵬は、「ということらしいよ」。 旧ソ連の影響下で社会主義時代のモンゴルでは、ソ連と同じキリル文字しか習わず、モンゴル文字はほとんど習って
宇宙空間で太陽光発電をして地上に送電するシステムの実現に向け、宇宙航空研究開発機構(JAXA)などは3月1日、兵庫県内で行う、無線で送受電する実証試験を報道関係者向けに公開する。屋外に設置した送電側のアンテナから受電側のアンテナに向けてマイクロ波を送る。 JAXAは2009年度から宇宙システム開発利用推進機構と協力し、送電側アンテナの向きがずれても正確にマイクロ波が送れる技術などを開発している。送電装置から約55メートル離れた場所に受電装置を設置。送電側から約1800ワットのマイクロ波を発射し、受電側で電気に変換する屋外試験をする。マイクロ波を正確に受け取れれば、数百ワットの電気を取り出せる。 宇宙太陽光発電システムは、天候に左右されずに発電できる。地上約3万6千キロに直径2~3キロにわたって太陽電池パネルを広げ、原発1基分にあたる100万キロワットの電気を作ることができるとされる。30~
7年前の夏、埼玉県鳩ケ谷市(現・川口市)の市立教育研究所長だった宮原重則(70)は、研究所の一室に当時21歳の男性を迎えた。 男性は出生後も親が戸籍を作らず、学校に一度も通ったことがなかった。元小学校長の宮原は男性に中卒程度の学力をつけようと、週2~3回のマンツーマン授業を始めたが、のっけから途方に暮れた。 ひらがなや数字は少し書けたが「8」は団子二つ、「6」のなぞり方は逆。足し算引き算は両手指で数えた。宿題を出してもやってこない。問題がわからないと身を硬くしてじっとした。「固まるのが彼の最大の武器だった」。どう教えればいいのかわからなかったという。 男性は20歳まで家族以外に知られることなく生きてきた。存在を知られたのは、自身が犯した事件がきっかけだった。 2006年10月、男性はスーパーでの窃盗などの容疑で逮捕された。警察の調べで住民登録をしていなかったことが判明。同居の母親に照会する
1992年夏。全国高校野球選手権大会で、明徳義塾高校(高知)は星稜高校(石川)の4番だった松井秀喜さん(元米ヤンキース)を5打席連続で敬遠し、接戦を制しました。明徳義塾はなぜ敬遠策を選んだのでしょう。馬淵史郎監督がインタビューで語ってくれました。 運命だった あの作戦に後悔はありません。やりたい作戦ではないですけどね。リスクを背負いますから。 松井(秀喜、元ヤンキース)君は別格でした。手が伸びるところに投げたら打たれる。投げるとしたら内角ですが、死球の危険がある。ぶつけたくはない。 あの時、うちには絶対的なエースがおらず、ベンチには投手を5人も入れました。普通5人も入れませんよ。多くて3人です。背番号1は岡村(憲二)でしたが、ひじを痛めていた。だったら、コントロールがいいのは河野(和洋)。(現エースの)岸(潤一郎)だったら絶対勝負していました。寺本(四郎、元ロッテ)でも、高橋(一正、元ヤク
音符の裏の人間ドラマ描く 漫画家・神海英雄さん漫画を描く神海英雄さん 神海英雄さんが漫画を描くのに使っている道具 【小若理恵】5月から週刊少年ジャンプ(集英社)で連載が始まった高校の吹奏楽部を舞台にした漫画「SOUL CATCHER(S)〈ソウルキャッチャーズ〉」。自らも吹奏楽部でサックスを吹いていた作者の神海英雄さん(31)は「与えられた役割の中で『もっと輝こう』という気持ちを大事にして」と後輩たちにエールを送る。 神海さんがサックスを始めたのは、小学5年の時。通っていた前橋市の市立小学校には、高学年全員が参加する鼓笛隊があった。 始めた当初は楽器が重く、指づかいも難しい。音もうまく出ず、息も続かなかった。「こんなのできない」と弱気になったとき、音楽の先生が「才能あるよ」とほめてくれた。その言葉がうれしくて、のめり込んだ。 続きを読む この記事の続きをお読みいただくには、会員登録が必要で
13日午前5時ごろ、茨城県利根町中谷の利根親水公園で、東京都小金井市、漫画家佐渡川準(本名・川人睦〈むつみ〉)さん(34)が、首をつった状態で死亡しているのを発見された。通りがかった男性(60)が110番通報した。茨城県警取手署は現場の状況から自殺とみている。 署の発表によると、佐渡川さんは公園内の木にロープをかけ、首をつっていた。死亡したのは13日未明ごろという。 免許証から佐渡川さんと確認された。公園の駐車場に佐渡川さんの乗用車が止めてあった。所持品には遺書はなかったという。 佐渡川さんは利根町出身。秋田書店によると、現在、「週刊少年チャンピオン」で「あまねあたためる」を連載している。代表作は「無敵看板娘」という。 最新トップニュース
コンテストで1位になった作品。カプコンは「太陽とさざ波をうまく使った、まさにアートと言える写真」と評価している=カプコン提供2位の作品。カプコンは「波動拳のポーズ、後ろに飛ばされる様子がリアルに表現されている」と評価=カプコン提供3位の作品。カプコンは「撮影のアングル、飛ばされている人の表情が素晴らしい」と評した=カプコン提供 【清井聡】カプコンのゲームソフト「ストリートファイター」に登場する技を、現実の写真に撮ることが世界中でブームになっている。技をぶつけられた相手が吹っ飛んでいる様子を撮る。流行を察知したカプコンは早速、米国でコンテストを開き、優秀作をホームページ上で公開している。 これらの撮影は、ゲームのキャラクターが繰り出す技の名前「波動拳(はどうけん)」から、英語で「ハドウケニング」と呼ばれ、ソーシャルメディアに載せるなどして楽しまれている。日本の女子高生が友達と撮った写真が
人気漫画「復活」で震災孤児ら支援 4月に出版し寄付【動画】漫画で被災地支援=羽賀和紀撮影 単行本に収録する「ギャラリーフェイク 特別篇」。被災地を舞台にした(C)細野不二彦/週刊ビッグコミックスピリッツ 漫画家の細野不二彦さん=東京都大田区、羽賀和紀撮影 漫画家の細野不二彦さん=東京都大田区、羽賀和紀撮影 【太田航】東日本大震災からの復興を支援しようと、細野不二彦さんら人気漫画家8人が代表作品の新作を単行本に編む企画を進めている。4月末に出版し、印税や出版社の収益は震災孤児らに寄付する。「漫画家ならではの方法で手をさしのべたい」との思いを2年越しで実現させる。 収録されるのは、美術を巡る人間ドラマを描いた細野さんの「ギャラリーフェイク」のほか、宮城県登米市出身の故・石ノ森章太郎さん原作の「サイボーグ009」、岩手県奥州市出身の吉田戦車さんの「伝染(うつ)るんです。」など。 漫画誌での連載を
体罰について語る桑田真澄さん=11日午後、東京都新宿区、越田省吾撮影 【岡雄一郎】体罰問題について、元プロ野球投手の桑田真澄さん(44)が朝日新聞の取材に応じ、「体罰は不要」と訴えた。殴られた経験を踏まえ、「子どもの自立を妨げ、成長の芽を摘みかねない」と指摘した。 私は中学まで毎日のように練習で殴られていました。小学3年で6年のチームに入り、中学では1年でエースだったので、上級生のやっかみもあったと思います。殴られるのが嫌で仕方なかったし、グラウンドに行きたくありませんでした。今でも思い出したくない記憶です。 早大大学院にいた2009年、論文執筆のため、プロ野球選手と東京六大学の野球部員の計約550人にアンケートをしました。 体罰について尋ねると、「指導者から受けた」は中学で45%、高校で46%。「先輩から受けた」は中学36%、高校51%でした。「意外に少ないな」と思いました。
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