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ブックマーク / apeman.hatenablog.com (12)

  • 「強制されたというなら兵隊さんも同じ」論の誤り - Apeman’s diary

    相変わらず「吉田証言」の一点突破全面展開的発想で大阪市長が愚行を繰り広げている今日このごろですが、「強制連行」を巡ってはもう一つ「強制されたというなら兵隊さんや従軍看護婦だって同じだ」という否定論があります。軍がつくった「慰安所」の規定で外出や廃業が「許可制」になっていることは否定し難いので、「兵隊や従軍看護婦だって自由にやめたりできない」というわけですね。 この論法が誤っているのは、「正当な根拠を持つ強制とそうでない強制」という当たり前の区別を無視しているからです。大日帝国では兵役には憲法上の根拠があり、さらに兵役法という法的な根拠がありました。従軍看護婦についても、日赤の看護婦養成規則に有事の際の従軍の義務が規定されています。 これに対して、いかに大日帝国といえども国家が帝国臣民(あるいは占領地の住民)に性労働を課す根拠となるような法などありません。改正野戦酒保規程は「慰安所」設置

    「強制されたというなら兵隊さんも同じ」論の誤り - Apeman’s diary
    crowserpent
    crowserpent 2017/11/26
    そんな否定論もあるのね。従軍慰安婦の徴発が戦前の基準で違法だった、という話。
  • 教科書に虚偽の記述を加えさせる教科書検定 - Apeman’s diary

    2016年度から使用される中学校の教科書に対する文科省の検定結果が昨日発表されました。 検定基準に「政府見解がある場合はそれに基づいた記述」などが加えられたことで注目されていた検定ですが、文科省は政府見解とは異なる記述を加えさせているようです。 今回、初めて教科書をつくった「学び舎(しゃ)」の歴史では、旧日軍の元慰安婦の記述が対象になった。同じページには旧日軍の関与を認めた「河野談話」も書かれていたが、07年に閣議決定された「軍による強制連行を直接示す資料は見当たらない」など別の見解があるとして、追加を求めた。いったん不合格となり、出し直した教科書では、この見解が追加された。中学校教科書に「慰安婦」の記述が載るのは10年ぶり。河野談話の記述は小中高を通じて初めてだという。 (http://digital.asahi.com/articles/ASH426456H42UTIL035.ht

    教科書に虚偽の記述を加えさせる教科書検定 - Apeman’s diary
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    crowserpent 2015/04/08
    文科省が慰安婦問題についての「政府見解」の内容を歪めている件について。
  • 右派は恨む相手を間違えている - Apeman’s diary

    「日は慰安婦問題で世界から誤解されている」「誤解されたのは吉田清治/朝日新聞/韓国ロビーのせいだ」という右派の認識そのものが「誤解」であることはいまさらいうまでもありませんが、ひとまず「誤解されている」という仮定を受け容れてみることにしましょう。では、一体誰が悪いのか? そもそもこの問題で日政府が主導権を握れなくなったのは、「民間業者が連れて歩いていた」などという稚拙な嘘をついたからです。こんな大嘘をついた政府の言うことがそうそう簡単に信用してもらえるわけがありません。さらに、「慰安婦」問題が注目を浴びた1990年頃であれば、自民党にも元軍人、元内務官僚の政治家が少なからずいたわけです。主計将校として「慰安所」設置に尽力した大勲位を筆頭に、です。彼らが率直に事実を話していれば、日政府のペースで「慰安所」制度についての認識が形成される可能性はあったのに、彼らは沈黙を守っていました。 そ

    右派は恨む相手を間違えている - Apeman’s diary
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    crowserpent 2014/04/05
    戦後日本政府の慰安婦問題についての嘘と証拠隠滅が、問題をこじらせてきた経緯について。
  • 日本政府の主張を自明視する報道ばかりで大丈夫か - Apeman’s diary

    掲示板にてMKMさんから問題提起をいただいた件について。 毎日jp 毎日新聞 2013年09月01日 「韓国司法:日側の理解超える判断繰り返し…摩擦の根に」 「日韓請求権協定で解決済み」という日政府の主張の正しさを自明視する報道は産経や読売にとどまらずマスメディア全体を支配している感があります。 しかし「慰安婦」問題に関して政府による「補償」を求めているのはなにも韓国だけではありません。2007年のオランダ下院決議は「日政府に現在、生存する元慰安婦に加えられた苦難に対して直接的、道徳的な金銭補償の形態を提供するという追加のジェスチャーを行うことを強力に要求するように求め」ており、同年のEU議会も「生存している全ての’慰安婦’制度の被害者及び死亡した被害者の家族に対する賠償を行うための効果的な行政機構を日政府が設置すべきことを要請」しています。さらに08年の台湾立法院決議も「被害者の

    日本政府の主張を自明視する報道ばかりで大丈夫か - Apeman’s diary
    crowserpent
    crowserpent 2013/09/06
    この辺、過去の独裁的な韓国政府が勝手に「日本とは解決済み」にしちゃった、という見方が有り得るってことなのね。
  • 「慰安所」制度と強姦 - Apeman’s diary

    http://twitter.com/crowserpent/status/17685298664 http://twitter.com/crowserpent/status/17687010290 idコールもらったので。id:crowserpent さん、このエントリにリンク貼ってもらってけっこうです。 一番有名なのは岡村寧次(敗戦時、支那派遣軍総司令官)の回想でしょう。岡村が中支那派遣軍隷下の第11軍司令官であった時の軍紀に関する所見を『岡村寧次大将資料(上)―戦場回想篇―』(原書房)から引用します。 (二) 慰安婦問題を考える。昔の戦役時代には慰安婦などは無かったものである。斯く申す私は恥かしながら慰安婦案の創設者である。昭和七年の上海事変のとき二、三の強姦罪が発生したので、派遣軍参謀副長であった私は、同地海軍に倣い、長崎県知事に要請して慰安婦団を招き、その後全く強姦罪が止んだので

    「慰安所」制度と強姦 - Apeman’s diary
    crowserpent
    crowserpent 2010/07/04
    id:Apemanさんに早速エントリ上げて頂いたので、ブクマ&Tweetしておきます。
  • 「男らしさ」の二つの類型 - Apeman’s diary

    『連続講義 暴力とジェンダー』(林博史ほか編著、白澤社)に収録された林博史氏の「講義5 日軍「慰安婦」制度と米軍の性暴力」において、米軍の「性管理政策」を分析する過程で、著者は「男らしさ」に2つのタイプがあることを指摘している。「強いとかたくましいとか荒々しいとか、いわゆるマッチョなイメージの男らしさ」(199ページ)と「理性によって自分を管理できる人間」「男というのは人前では泣かない、感情を理性でコントロールできるのが男だ」(200ページ)といったかたちでの「男らしさ」。米軍の性管理政策が後者の「男らしさ」観に基づいて形成されたとし、しかし(簡潔な記述を私なりに補ってまとめると)その政策の効果を含む実態を分析するには、非エリート層が必ずしも後者のタイプの「男らしさ」を受け入れていないことを考慮に入れる必要がある、とされている。 この二つの「男らしさ」の類型は、この講義においては、アメリ

    「男らしさ」の二つの類型 - Apeman’s diary
  • 「事実であろうと、なかろうと」 - Apeman’s diary

    サブタイトルは「事実に対するシニシズム」 >b:id:gouk cf. http://b.hatena.ne.jp/gouk/20100126 , http://b.hatena.ne.jp/gouk/20100127 , http://gattee.net/talk/201001/201001post-89.html まずはじめに。私たちは通常ひとの言うことをいちいち眉に唾つけるような態度で聞くわけではないし、また関心事は人それぞれ、同じひとでも文脈によりそれぞれであるわけだから、「ついでに国民のほうは「隣の国がうるせーで、あの死んだにーさんたちが集まってる神社はなかったことにすべ」とゆいだした」だとか、“ゴボウをべさせただけで死刑になった日兵がいる”といった記述をついついスルーしてしまうことがあるのはまあやむを得ないことであります。 そうはいっても、特に“ゴボウをべさせただけで死

    「事実であろうと、なかろうと」 - Apeman’s diary
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    crowserpent 2010/01/31
    事実よりも脈絡(物語)が大事、という態度について。
  • 原爆投下に対する米国市民の認識 - Apeman’s diary

    昨日3日の朝日新聞(大阪社)朝刊に、米国市民の原爆に関する認識を伝える記事が二つ掲載されている。一つは「核なき世界へ」という連載の第3回、「オバマと被爆者」。見出しは「米、根強い「投下は正当」」。 「被爆者のスピーチが学校の信頼をおとしめた」 米モンタナ州・ボーズマン。世界遺産のイエローストーン国立公園の玄関口にあたる人口3万人の町で、地元紙にそのコラムが載ったのは昨年9月だった。筆者は60代の女性コラムニスト。批判の矛先は、カリフォルニア州在住の被爆者、笹森恵子(しげこ)さん(77)を招いて地元小学校が開いた特別授業に向けられていた。 コラムニストは笹森さんが旧日軍の真珠湾攻撃に言及しなかったことを指摘し、「もしトルーマン大統領の勇気(原爆投下)がなければ、何十万もの罪なき人たちが死んでいた」「核兵器を持たないことで平和を保てると主張する人たちの無知に危機感を覚える」と書いた。 学校

    原爆投下に対する米国市民の認識 - Apeman’s diary
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    crowserpent 2009/08/06
    「現実主義的であることと現実に屈従することとは異なります」
  • 宮台真司、河野談話と南京事件について語る(追記あり) - Apeman’s diary

    前々からPodcastの購読リストにはいれていたものの、あんまり聴いてなかった宮台真司のラジオ番組『週刊ミヤダイ』(http://www.tbsradio.jp/miyadai/)。3月2日放送分で従軍慰安婦問題(河野談話)や南京大虐殺について語っていると複数の方からご教示いただいたので聴きました。小室直樹の弟子を自称していて、ロッキード事件陰謀論に与するようなことを発言していたことから判断すると、予測可能な範囲に収まる発言でした。 発言のベースにある基的なスタンスは 事実に基づかない批判に対してはなんとしてでも反論しなければ、スティグマとして貼りついてしまう 旧軍の戦争犯罪をめぐる議論はとかく「ゼロか100か」になりやすい。そうじゃない議論をするための知恵が(双方に)足りず、日側の反論は「ゼロ」と主張しているように思われてしまう の二つだ、とみました。これは「反論するにしても、旧軍や

    宮台真司、河野談話と南京事件について語る(追記あり) - Apeman’s diary
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    crowserpent 2009/05/19
    http://d.hatena.ne.jp/Apeman/20090518/p2から辿ってブクマ。宮台先生の南京事件に関する認識は前からちょっと気になってました。
  • 「ありえない」論法と否定論存続の背景 - Apeman’s diary

    (1) 最初に、なにをもって「南京事件否定論」と呼んでいるのか、「歴史修正主義」と呼んでいるのかを再確認しておきましょう。南京事件否定論を巡る議論に馴染みのない方がこの数日おいでになっている可能性が高いので。 「否定論」「修正主義」と私が呼ぶ第一の基準は、犠牲者数推定の数ではありません(結果的には数がメルクマールになりますが)。犠牲者数推定を行なう手法、そしてなによりその目的が基準です。例えば秦郁彦の『南京事件』(中公新書)では、当時(1986年刊行)入手可能だった「日軍の公的記録を個別に割引せず、そのまま積みあげてみた」結果として、「捕らわれて殺害された中国兵の推計」を3万人としています。笠原説との違いは「捕われて殺害された」ケースに限定するかどうかによるところが大きく、捕虜の殺害についてあれこれ正当化し割り引くことはしていません*1。また民間人の犠牲についての中国側の主張に対しても次

    「ありえない」論法と否定論存続の背景 - Apeman’s diary
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    crowserpent 2008/01/09
    歴史修正主義についての丁寧な解説。
  • 2008-01-04

    最低でもロールプレイで「ネットの否定派を史料に基づきことごとく論破できる人間」と「ネットの虐殺=あった派を史料に基づきことごとく論破できる人間」の双方をきちんとこなせるようになってから、「どっちもどっち」なんてことは言ってください。 追記:「水掛け論」と論評するのも、同様なロールプレイをできるようになってからにしてください。 さらに追記 http://b.hatena.ne.jp/entry/http://d.hatena.ne.jp/Apeman/20080103/p6 そこはしょうもない穴だと思った。むしろ、元記事でfromdusktildawn氏がいう「差分」のところに明快な説明をこころみることが、深い理解につながるのだとはおもう だ・か・ら・さ、「差分」がどうたらとか賢しげなことを言うまでに、一体何冊を読んだんだよ? ってことを問題にしてるんですが。 http://b.haten

    2008-01-04
    crowserpent
    crowserpent 2008/01/04
    「ろくに知ろうとしたことのない事柄について評論家になる人間が多すぎる」
  • 「ごぼうを捕虜に食べさせて有罪になったB級戦犯」は都市伝説? - Apeman’s diary

    「ごぼう 戦犯」でググるとたくさん出てくるのが、「連合軍の捕虜にごぼうをべさせたところ、木の根をべさせた虐待だとして戦犯として訴追され、有罪になったケースがある」というはなしである。実はこのはなしは、子どもの頃に母親から聞かされたことがあった(母親は「木の根」ではなく「木の皮」と言っていて、ささがきにしたのであれば「皮」の方がぴったりくるような気もするが、まあそれはどうでもいいはなしである)。もし「東京裁判史観」なるものが存在するとすれば、それは「戦争に負けた以上A 級戦犯が裁かれるのはしかたないが、BC級裁判には不当な判決が多かった」という認識を核にしているのではないか、と私は考えているのだが、このエピソードはいわば「不当な戦犯裁判」の象徴として語られているわけである。 だがちょっと考えれば、どうもこのはなしは妙である。まず第一に、ごぼうに関する誤解を解くのがそんなに困難であるとは思

    「ごぼうを捕虜に食べさせて有罪になったB級戦犯」は都市伝説? - Apeman’s diary
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    crowserpent 2006/09/21
    東京裁判に関する都市伝説について。この話、中沢啓治の創作だと思ってました。
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