「もう、『天皇』を演じなくて済むんでしょう」 退位の日がほぼ固まり、天皇陛下の学友で学習院中・高等科で同級だった織田正雄さん(83)は話した。高校生の時、修学旅行で東北地方へ列車で移動中、陛下や織田さんら学友は騒いでいた。だが駅が近づき、側近が「駅です」と声をかけると、陛下の表情は落ち着いた「皇室の顔」に変わった。「いかなる人に対しても気を張る。並大抵の大変さじゃない」と感じた。 最近、皇后さまと歩く陛下の写真を見て、特に疲れているように感じていた。それでも精力的に活動を続ける陛下に、「生きているうちに出来ることをしようと思われているんでしょう。無理をされているのかもしれない」と学友仲間と心配してきた。 「お体がずっと心配。なるべくご負担の無いように仕事をして穏やかに退位の日を迎えてもらえたら」(緒方雄大)