東京五輪が開かれる2020年までに江戸城の天守閣を再建しよう――。そんなプロジェクトが、NPO主導で盛り上がりをみせている。実現すれば世界最大級の木造建築物になる見通しで、世界中から観光客を呼び込むなどの経済効果が年間1千億円との試算もある。 5階建てで高さ59メートル、黒塗り、銅瓦ぶきの屋根には金のしゃちほこが輝く。高さは東大寺大仏殿の47メートル、姫路城の46メートルを上回る。マンションでいえば20階建て相当だ。 皇居の一角で再建が計画されているのは、1657年に江戸の街の大半を焼いた「明暦の大火」で焼失する前の天守閣だ。世界最大規模の木造建築になる。