かつてWindowsプログラムをMacの上で動作させるのは時間がかかり、骨の折れるプロセスであった。また「Virtual PC」エミューレーションソフトウェアを利用する方法が唯一の選択肢であった。 しかしApple ComputerがチップをIntel製品に変えたことで、選択肢が著しく広がった。まずAppleの「Boot Camp」ソフトウェアにより、IntelベースのMacはWindowsまたはMac OS Xのいずれかで起動できるようになった。また新興企業のParallelsは、Windows OSを別のバーチャルマシンの上で動作させることを可能とするソフトウェアを公開している。パフォーマンスにはわずかなロスが生じるだけである。 さらにまもなくもう1つの選択肢が登場する。これはこれまでの選択肢とは異なり、Windowsソフトすら必要としないというものである。CodeWeaversという
カナダのTransGamingは13日(現地時間)、Wineの技術を利用したWindowsゲーム実行環境の最新版「Cedega 5.2」をリリースした。動作には、Linuxカーネル2.4以降、XFree86 4.0以降、glibc 2.2以降がサポートされたLinux OSのほか、OpenGLハードウェアアクセラレーションに対応するビデオカードが必要。 Cedega 5.2では、サポートするゲームタイトルを自動検出し、最適な条件で自動セットアップする「Games Disc Database (GDDB)」が新たに装備された。GDDBの機能によりユーザのフィードバックが得られることから、動作設定が大幅に簡略化される。また、OLDblivionをインストールすることにより、スタンドアロン型RPGとして高い評価を集める「Elder Scrolls IV: Oblivion」がプレイ可能となったほ
zeroing曰く、"Googleは無償の画像管理ソフト「Picasa」のLinux版をリリースした(NewsForgeの記事)。Picasaはディスク上の画像の自動検索などが特徴で、これまでWindows版のみが配布されていたが、今回のリリースではGoogleとCodeWeaversが共同で開発した改良型のWineを同梱することでLinux(x86)上での動作を可能とした。今回の開発成果はWineに対する225に及ぶパッチとしてGoogleのサイト内で公開されており、これらは既にWineHQのツリーにもコミットされているそうだ。なお、現時点ではUIが英語のみしか用意されていない、CDへの書き込みができない、SELinuxが有効なときにカメラの認識ができないなどの制限がある。 サムネイル表示でディレクトリ間をシームレスに移動できるUIが気に入ってWindows上ではPicasaを愛用してい
トロント発――LinuxWorld Conference & Expo Torontoの最終日は忙しい1日になった。Novell CanadaのCTO、ロス・シュバリエ氏は、なぜ今年が――これまでの年とは違って――Linuxデスクトップ導入の年であるかについて基調講演を行った。また、Free Standards Groupの取締役ジム・ゼブリン氏はLinux Standard Baseの重要性を語り、開発者ウルリッチ・クゼカッラ氏はWineプロジェクトの現状について見事な発表を行った。 クゼカッラ氏の発表は、Wineプロジェクト(Wineはエミュレータではない)によるLinux向けWin32API実装の状況を明らかにするもので、Wineの下で実行されたMicrosoft PowerPointを使って行われた。クゼカッラ氏がWineに取り組み始めたのは1999年。当時の勤め先CorelがWo
Windows NTのフリー・オープンソース版として活動するReactOSは、そのコードベースにMicrosoftから流出したコードが含まれているという疑惑のため、開発を一時中止、コード監査を実施することとなった。 ReactOSはWindows NTのフリー・オープンソース版を実用に供すべく10年前から活動しているプロジェクトだ。そのコードベースにMicrosoftから流出したコードが含まれているという疑惑が浮上、その当否をめぐる鳩首協議の結果、1月27日に開発を一時中止した。ReactOSの300万行ほどあるコードベースの監査が終了するまで、ReactOSのダウンロード提供も中止される。 この問題を受けて、ReactOSはプロジェクトのWebサイトに声明を出し、3つの措置を講ずると発表した。すなわち、プロジェクトが行うクリーンルーム方式によるリバースエンジニアリングが米国法の定める要件
Windowsと互換性を持つバイナリ実行環境の開発を進めるReactOSプロジェクトは27日、すべてのソースコードを検査し、米国の法律に触れる可能性がある部分を修正する方針を明らかにした。2004年に流出が発覚したWindows 2000/NT 4.0のソースコードに対し、一部の開発者がアクセスした事実を受けての決定。すべての検査と修正が完了するまでには数年を要するとの予測があることから、開発プロジェクトは長期間に渡り事実上の停止を余儀なくされる見込み。 今回の事件の発端は、今月中旬にReactOSの開発者向けメーリングリストに投稿された1通のメール。1人の開発者が突然プロジェクトを離れると宣言したため、他の開発者が理由をたずねたところ、理解できない変更点を調べるためReactOSとWindows 2000/XPを逆アセンブルして比較した結果、数人の開発者が記述したコードにWindows
Wine Projectは11月9日、「Wine 0.9.1」をリリースした。Wineは10月25日のバージョン0.9のリリースをもってベータフェイズに入っており、デスクトップLinuxを後押しする技術として再び注目を集めている。Wineのこれまで、そして今後を見てみよう。 Wineは「WINE Is Not an Emulator」の略で、GNU(GNU is Not UNIX)と同様、再帰的な略による名称だ。その歴史は古く、1993年にさかのぼる。Windows 3.1アプリケーションをUNIXで動かすことを目的に始まり、スイスのAlexandre Julliard氏がプロジェクトの調整役を務めている。 Wineは米Microsoftのコードを一切利用していないWindows API実装だ。WindowsソースコードをターゲットOSにポーティングするための開発ツールキットで、プログラム
あるAnonymous Coward曰く、"MYCOM PCWEBの記事より。長らくPC UNIX上のWindowsアプリケーション実行環境として実績のあるWineがVer.0.9をリリース、開発はアルファ版からベータ版へ移行したとのことだ。主な変更点は、 設定ツール「winecfg」の強化 全ての必要なDLLが標準同梱 インストールの動作確認状況の向上 となっている。今回ついにβリリースされたとは言え、既に Linux 版一太郎に採用されるなど、商用利用に耐えうる能力を持つ Wine。奇しくも次期 Turbo Linux では別の Windows実行環境が採用されたが、有名かつ手軽に手に入るものとしてWineにも期待したい。"
Wineプロジェクトは25日(米国時間)、Windows用アプリケーションの実行環境を実現するAPIセット「Wine」のベータ版(v0.9)を公開した。ソースコードおよび各種PC-UNIXディストリビューション向けのバイナリパッケージは、同プロジェクトのWebページ経由で提供が開始されている。 Wine 0.9では、設定ツール「winecfg」が強化され、開発者がアプリケーションの初期化/各種設定用設定ファイルを作成する手間が軽減されたほか、必要なDLLのすべてが標準装備されるようになり、別途Microsoft社製のDLLを用意する必要がなくなった。また、Windows用アプリケーションに付属のインストーラでテストを重ね、多くの場合スムーズなインストールが可能となった。 Wineプロジェクトを支援するCodeWeavers社も同日、Wine 0.9ベースのLinux用Windowsアプリケ
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