香港で拉致され中国本土で8カ月にわたり拘束されていた「銅鑼湾書店」の林栄基店長(61)は16日夜、香港で会見し、自殺しないよう歯ブラシも自由に使えなかったなど、24時間の監視下にあった拘束状況を赤裸々に語った。 香港で中国政府に批判的な本を扱う「銅鑼湾書店」の店長など関係者5人が昨年10月以降、相次ぎ失踪。親会社の桂民海氏はまだ拘束中だ。事件は中国が香港の表現の自由に介入している証拠だと、香港で強い危機感をもって注目された。 林氏は昨年10月24日、恋人に会うためいつものように広東省に渡ったところ、深圳市で拘束されたという。翌朝、手錠と目隠しをされた状態で電車で東部の寧波市に連行され、そこで3月まで拘束され尋問された。