小林化工株式会社 代表取締役社長 小林 広幸 最近、身近に癌を患って亡くなられる方が多いように感じます。またそれ以上に、以前はそれ程頻度が高いとは思わなかったような難病を患い、長い闘病生活を続けている方も多く見受けられます。一方、我々製薬メーカーは、医薬品を開発、製造し、販売までを担っているわけですが、実際の臨床現場で、特に病院等で癌や難病を患っている方に、どのように薬剤が使われ、そして投与後に実質的な効果や副作用がどのように現われているのかを直接的に目にする機会は少ないかと思います。かく言う私も、薬剤師でありながら臨床での体験は大学4年時の実習程度であり、この春6年制薬学課程を終了し、病院薬剤師としての道を歩み始めた現役の娘とは議論にすらならない程の知識レベルの差を感じております。 さて、ステロイド薬と聞くとどのようなイメージをお持ちでしょうか。強い副作用を伴うことから、こわい薬だと身構