国鉄分割民営化後の“新生”JR東日本が画期的な次世代車両として製造した209系電車。「寿命半分、重量半分、価格半分」というコンセプトで登場しましたが、今も運用が続いています。当初の目論見はうまくいったのでしょうか。 賛否あれど革新的だった209系 ※本記事は『JR東日本 脱・鉄道の成長戦略』(枝久保達也著、河出書房新社)の内容を再編集したものです。 国鉄民営化を象徴する車両のひとつがJR東日本の209系電車です。現代の通勤形車両の基礎を作り上げた歴史的名車ですが、一方で「寿命半分、重量半分、価格半分」という意欲的なコンセプトには賛否があります。 鉄道車両の一般的な寿命は、在来線であれば概ね30年から40年、中には50年近く走る場合もありますが、209系が登場してから30年近くが経過した今、目論み通りだったといえるのでしょうか。 拡大画像 京浜東北線で使われていた209系電車(画像:写真AC