兵庫県丹波市に約半世紀ぶりとなる映画館が30日、誕生した。同市氷上町成松のミニシアター「ヱビスシネマ。」。「丹波らしさ」をコンセプトに、50の客席には国の無形文化財・丹波布を使い、内装は地域の棚田や山並みを表現した。構想から3年半。暴力団事務所として使われた建物を取得し、準備を進めてきた映画監督の近兼拓史さん(59)=西宮市=は万感の思いを込め、「ここ成松を“ナリウッド”として、エンターテインメントの街にしたい」とあいさつした。(真鍋 愛) 旧氷上郡氷上町の中心地成松地区には、かつて2軒の映画館があったが、人口減少とともににぎわいが失われ、約50年前に姿を消した。同地区に山口組系の暴力団が進出したのは2009年。呉服店だった2階建てビルを組長の妻名義で購入、拠点化する動きを見せた。兵庫県警が10年4月に組事務所と認定。地元住民が暴力団追放運動を展開し、14年に地元自治会が約1200万円で買
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