細木数子という居酒屋のおばちゃんのような占い師が再びテレビに出るようになって久しい。ご立派なお説教を吐きつつもちょっとした一言や行動が妙に下品でそんな時「地金が見えてますぜ」とわたしは思わず呟いてしまうのだが、 そんな彼女の姿を見るにつけ、もう一人の占い師のことをわたしは思わず想起してしまう。 「天中殺入門」を著した和泉宗章という人を、である。 1978年、かれは当時の深夜番組「11P.M.」に彼は出演し、「天中殺の時期に巨人監督になった長嶋監督は日本一になれない」と発言したのをきっかけに「天中殺ブーム」なるものを巻き起こす。 彼の著書「天中殺入門」と「算命占星学入門」はあわせて350万部の大ベストセラーにまでなり、彼はメディアの寵児となった。 さらにその勢いに乗ってかどうか知らないが、彼は「80年2月までに長嶋監督は辞任する」とまで予言してしまう。 それが運のつきか、かれは予言を外し(―