いよいよ終幕を迎える平成。その初頭に日本競馬界を震撼させたスーパーホースがいる。“芦毛の怪物”オグリキャップ。競馬ブームを日本中に巻き起こした。あれから約30年、オグリの直系の血がつながっていることをご存じだろうか。その1本の細い糸が今、途切れようとしている。優勝劣敗の世界に身を置くのが経済動物「サラブレッド」である以上、あらがえない運命なのか、それとも…。「オグリの血」の現状を緊急リポートする。 【写真】武豊とのコンビでラストランとなる有馬記念を制したオグリキャップ 北海道新ひだか町にある引退馬けい養牧場「クレイドルファーム」。3月某日、例年より早く雪解けの進む放牧地で、競うように駆ける父と子の姿があった。「オグリキャップ2世」ノーザンキャップ(セン27)と「3世」クレイドルサイアー(牡18)。この世に残された唯一にして最後のサイアーライン。クレイドルサイアーの交配の可能性が消えることは