原発事故を受け福島県で始まった子供の甲状腺検査で、1人ががんと判明した。36万人が対象という前例のない検査に、県や県立医大は「見つかった時にいかに落ち着いて対処できるかが鍵だ」としてきた。記者会見した鈴木真一教授は「大人より子どもの方が発症後の経過が良いので慌てなくていい」と述べた。 11日の検討委員会終了後の記者会見は「15分間」と時間が区切られ、鈴木教授らは年齢や性別など詳細について「プライバシーに関わるので明らかにできない」と繰り返した。 県や検討委の中で発表の仕方をめぐり意見が分かれ、県民などに過剰な反応が出ないよう最低限の説明になったという。 鈴木教授は、チェルノブイリ原発事故の結果を基に「超音波などの機器の精度も良くなったということもある」と話し、冷静な対応を呼び掛けた。