1994年生まれ。美学者、SF研究者、会社員。修士(文学、神戸大学)専門は、分析美学とポピュラーカルチャーの哲学(バーチャルYouTuberとSF/ファンタジー)。最近の著作に『SFプロトタイピング』(共編著、早川書房、2021年)、『ポルノグラフィの何がわるいのか』(修士論文)、「メタバースは「いき」か?」(『現代思想』)など。短編に『異常論文』収録「『多元宇宙的絶滅主義』と絶滅の遅延」(早川書房)。『ユリイカ』『フィルカル』などに寄稿。 人に勧められてネイルを始めたことがある。自分の爪に、冷ややかなベースコートが塗られ、奇妙に温度が奪われ、爪が息苦しいような感覚になる。光を反射させる。てらっと光る爪を見ていると、胸の高鳴りを感じる。ラメ入りのネイルラッカーが重ねられ、少し待ってトップコートが爪に載る。乾いてから、爪を眺める。「爪があったんだ」と初めて気づく。自分には爪があったこと、こん
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く