「おもしろいから書くのではない、書いているからどんどんおもしろいことが増える」——くどうれいんさんによる「日記の練習」がはじまります 小説、エッセイ、短歌、俳句とさまざまな文芸ジャンルで活躍する作家、くどうれいんさん。自身が創作する上でとても大切な要素になっているのが「日記」です。そんなくどうさんにとって日記とは何なのでしょうか。 「日記の練習」をはじめます 十代後半、すべての歌がわたしのことを歌っているように感じた時期があった。風が吹いても魚が跳ねても自転車からへんな音がしても同級生が捻挫しても、それがわたしの人生のとびきりの出来事だと本気で思った。毎日書き留めておきたいことがありすぎて、それなのに、書き留めている間のわたしのことは書き留めることができない。その途方もなさにマウスを放り投げたくなるようなきもちがした。わたしはそういう日、とにかく日記を書いた。日記を書いて、書いて書いて書い
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