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2023年8月10日のブックマーク (1件)

  • INSCRIPT :笠間直穂子 連載:山影の町から 34 「十代の読書」

    十代のころの自分の姿を思い返してみると、ベッドの上に両膝を立てて座り、膝に文庫を載せ、背をまるめてページを覗きこむように読んでいるところが、頭に浮かぶ。背中や座骨のあたりが痛んでくれば、後ろへ背を倒してヘッドボードにもたれたり、片脚だけの立て膝にしたり、あぐらをかいたりする。そうやって、夜、自室でを読んだ。 夜が更けて、いよいよ体を起こしているのがつらくなってくると、横になる。腹ばいに寝て、両肘をついて、ヘッドボードにを立てかける。もしくは、横向きに寝て、片肘をついて手のひらで頭を支えた涅槃像の体勢を取り、もう片方の手でページをめくる。肘が痛んできたら、仰向けに寝て、腕を上へ伸ばしてをもつが、これはすぐに腕が疲れるので長くはやらない。しばらく経つと、どう寝ても肘か腰に負担がかかるのが気になってきて、から目を離さずにふたたび上半身を起こし、座った姿勢に戻ることもある。そのうちに、夜

    INSCRIPT :笠間直穂子 連載:山影の町から 34 「十代の読書」
    danse
    danse 2023/08/10
    “パリの「ある詩人」が、寝台ですることは寝るか愛するかのふたつしかない、と言ったのに対し、加藤は「読書はまさにその二つの行為に似ている」と考える。”