2013年09月07日23:08 カテゴリテクニカル ロナルド・コース、1910-2013 コースが死去した。寿命も長いが、100歳を過ぎて本を出版した生産性も高い。本書には「社会的費用の問題」(1960)と「企業の本質」(1937)という有名な論文が収められている。この他に「連邦通信委員会」(1959)を含む3本が、コースの業績のほとんどすべてだが、影響力はどんな経済学者より大きい。 1960年の論文は、今なお法学雑誌の引用回数トップである。これは大気汚染などの「迷惑なものを取引する」という発想を初めて発表したもので、のちに「コースの定理」として定式化され、排出権取引として実用化された。1959年の論文は周波数オークションを提案したものだ。そして1937年の論文は、一昨日の記事でも紹介した「企業はなぜ存在するのか」という問題を論じたものだ。 「秀才はむずかしい問題を解くが、天才は一見簡単
![ロナルド・コース、1910-2013 : 池田信夫 blog](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/da78a05937633f7a2b4b2219826151c370cd607b/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fparts.blog.livedoor.jp%2Fimg%2Fusr%2Fcmn%2Fogp_image%2Flivedoor.png)