『取り残される日本の教育 わが子のために親が知っておくべきこと(講談社+α新書)』(尾木直樹/講談社) AI(人工知能)の進化が目覚ましい。ニュースサイトなどで「◯年後にはAIに乗っ取られる仕事」と題されたリストを目にすることが多くなってきた。国を雇用が支え、雇用を人材が支え、人材を育てるのが教育だ。これから望まれる教育とは、どのようなものだろうか。 “尾木ママ”こと尾木直樹氏の新著『取り残される日本の教育 わが子のために親が知っておくべきこと(講談社+α新書)』(尾木直樹/講談社)によると、これからの日本は“古い学力観”を脱却しなければならない。“古い学力観”とは「教科基盤型の、基礎学力を量と速度で評価する観点」。尾木氏は、「『定型的』なスキルを発揮するだけでよければ、量・速度・正確性の点からいっても、パソコンやロボットのほうが人間よりもはるかに優秀です。コスト面でも、そちらに任せたほう