「何を書いてもいいのだと、私を自由にさせてくれた作品。これ以降、作家としての陣地がものすごく広がった気がします」という『ダブル・ファンタジー』刊行から9年。累計68万部超えのベストセラーは新たなステージへ。WOWOW「連続ドラマW」でのドラマ作品放送開始、続編『ミルク・アンド・ハニー』の刊行と、再び官能の世界へと誘う村山由佳さんにお話を訊いた。 村山由佳 むらやま・ゆか●1964年、東京生まれ。93年、『天使の卵 エンジェルス・エッグ』で小説すばる新人賞を受賞。2003年『星々の舟』で直木賞、09年『ダブル・ファンタジー』で柴田錬三郎賞、島清恋愛文学賞、中央公論文芸賞を受賞。『天使の柩』『La Vie en Rose ラヴィアンローズ』『嘘 Love Lies』『風は西から』など著書多数。 私自身が探っていった物語の発端もドラマの中に表現されていました 「“誰かを傷つけるのなら、そんな作品